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１１、さすが先輩///





ここは北校舎２階にある１年生の教室。
まだ中学生気分が抜けていない者が多く、休み時間は動物園状態…。
今年の１年生はどうやら変わり者が多いらしい…。
おや？殺風景で周りには木とゴミ捨て場しかない裏庭に１人の少女が
なにかしているようだ……。


風「あめんぼあかいなあいうえお」

まるで小学生!?のような見た目をしているこの少女名は高橋　風。誰しもが口をそろえて言う、永遠の小学生元気っ子ガールと…。
今彼女が何をしているのかと言うと、台本に見立てたノートを胸に抱きしめ発声練習をしている。
そう彼女の将来の夢はアナウンサーなのである。

風「違うよ!風の夢はアイドルになることだよ!!あの人みたいな♪」

そう風の夢はアイドルになる事、らしい…。
そして風の憧れているあの人とは…

恋梨「ゴミ捨てとかマジめんど〜」

風「あ///恋梨先輩だ///」

そう、こいつ（恋梨）なのである…。
クラスの奴まぁおおかたぜぜ辺りだろうに、ゴミ捨てを頼まれた恋梨が重たそうにゴミ箱を持ってきてゴミを捨てた後、畑仕事をし終わったご老人のように腰をポンポン叩く。

風「みんなのために自ら、ゴミ捨てに来るなんて///さすが恋梨先輩///素敵すぎます///」

これが乙女だけが持つといわれる「乙女フィルター」
これを使えばどんなだらしのない奴でも、たちまち素敵なお方に変わるのだ。

恋梨「よっと、じゃ持って帰りますか…」

カラになったゴミ箱を抱えまた文句を言いながら恋梨は帰って行った…。
こんな姿でも風はメロメロ。

風「……ん？これは…？」

ふと足元に落ちていた１枚の紙に気が付く。

風「なっ!!!これは!」

それを見た風は何故か驚き慌てて自分の教室へと戻って行く。
なぜ?なにがどうしたのだろうか??
そして時間は放課後へと進んでいく……。