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Re: 浅葱の夢見し ( No.178 )
日時: 2013/04/26 23:45
名前: いろはうた (ID: FLOPlHzm)

*レイヤ:「……何しにいらしたんですか、シキ様」

シキ:「作者に劇のヒロインになってくれと土下座されたので、

    仕方なく引き受けてやったのだ。

    面倒だが土下座までされたのだ。

    仕方あるまい」


そう言いながらも、姫はどこか楽しそうです。

珍しい異国の姫君の服がおもしろいからでしょう。

姫は、その場にいる野郎どもを押しのけると、ずずいとジーニーに迫りました。


シキ:「にしてもだ、巫女よ。

    その恰好はおれにさらってくれと誘っているのか?

    …実にそそる」

カエデ:「そそられないでください!!」

シキ:「それに今日の劇では、そなたをわがものにできると聞いたから

    こうして来てやってヒロインを引き受けたのだ」

カエデ:「いや、ただの姫役で、ヒロインでもなんでもないと思いますよ…って、

     ちょ、近い!やたらと密着しないでください!!

     だあ!?

     なんで抱きつく!?

     は、はな、離れて!!」

シキ:「離さぬ。

    そなたが自らわがものであると言うまで離さぬ」

カエデ:「何すねてるんですか!?」

シキ:「…柔らかいなそなた」

カエデ:「え無視?

     無視ですか?」

シキ:「よい匂いもする。

    それに温かい。

    このおれの格好は冷える。

    余計離しとうない。

    …おまえがおれを温め———」

カエデ:「ぎゃああーっ

     シキ様!

     れっどかーどです!!

     退場ですっっ!!

     あと、私、ランプの精だから、私の主はアラジンだけです。

     あなたのものにはなりません!!」

レイヤ:「巫女……」

ヒレン:「レイヤ〜

     色々と勘違いしてるみたいだけど、たぶんそれ違うからね〜」

シキ:「…ほーう。

    して、アラジンとは誰がやっておる?」

カエデ:「えーっとですね…ってえ……?」


姫の目がすさまじい殺気に満ちています。

その ”アラジンまじ殺す”という視線にジーニーはだらだらと冷や汗を流しました。

このままだとアラジンが姫に殺されてしまうとすばやく賢明な判断をしたジーニーは、

最終奥義 ”話を変える”を発動しました。

     
カエデ:「そ、そんなことどうでもいいじゃないですか〜

     そんなことよりも…」

レイヤ:「…アラジンとはおれです」

カエデ:「レイヤ!?

     そこ、空気読んでしらばっくれて黙っているところよ!?

     りちぎに名乗り出ないところよ!?」