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〜巫女姫へ〜（巫女姫になった気持ちでお読みください）　シキ様より





巫女姫。

長きにわたりそなたを待たせたこと、今ここでわびよう。

……何？

おれのことを忘れかけていると？

つか、おまえ誰ぞと？

…………それはすべてこの駄作者に責任がある。

あとで思うがままに殴ろうぞ。

ああ、案ずるな。

あとでおれという存在をそなたの体に刻み付けるから問題ない。



少しおれの話を聞いてはくれまいか。

ひと月ほど前、我が宮の報告書を俺が書くこととなった。

宮には十万の兵が警備に当たり、百ほどの鶏が宮の職を支えている、とな。

しかし、書き間違えてしまい、鶏の十万が警備に当たり、

百ほどの兵が宮の食を支えていると書いて提出してしまった。

おかげで、宮は諸国に、弱小農業国として知れ渡るようになった。

まあ、人には間違えるときがある。

仕方あるまいな。