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Re:エビフライと契約 ( No.7 )
日時: 2015/02/11 16:48
名前: コーラマスター ◆4oV.043d76 (ID: xCJXbGYW)

俺が驚いていると、エビフライらしきものが話し出した。
「我はエビフライではないが、我もそなたの式神となる身。
 そう呼んでくれてもかまわぬ。」
「いやいやいや俺の式神になんてならなくていいし
 なってほしくもないから!」
「では契約の儀式を始める。」
「ちょ、何勝手に決めてんだよじいさん。
 俺は契約なんてしたくないから。」
「でもこの式神が一番おぬしに合ってるんじゃぞ。」
「エビフライと合ってるなんてなんか俺悲しいわ!」
「遠慮しなくともよい。これでも我は玄武流妖祓術の後継者。
 そなたに損はさせない。」
「遠慮してないよ!というかなんだよその変な術!
 損はさせないってどこかのセールスマンかよ!ってうわやめろぉぉ。」
ハァ無理やり契約させられた。ひどすぎるだろ……。

「お前の式神エビフライみてえだな! ダセえなあ!」
浩介が独り爆笑する。
「浩介か……。ほっといてくれよ。」
浩介は狼が式神だ。もちろんエビフライの数百倍かっこいい。
「浩介も他人のことをいえないじゃろう。」
はい?狼ってかっこいいじゃん。なに言ってるんだじいさん。
「う、それは……」
なんで浩介びびってんだ?状況が全く読めないんだが。
「ほら、早く早く。」
「わかったよ。」
じいさんにせかされて、浩介がふてぶてしく呪文を唱えた。
すると目の周りに傷があるかっこいい狼が出てきた。
はあ、やっぱりうらやましいと思ってたら、
「うわっ!!!でっかい蝦、恐いよう。嫌だよう。
 うわああああああん。」
と言って消えてしまった。多分式神の世界に帰ったのだろう。
「他人のこと言えないってこういうことか。」
「いや、これは浩介だけでは無さそうじゃ。」
じいさんに言われて周りを見渡すと、
エロ本読んでる亀、お姫様気分の自己中な蝶、
おばさんみたいにうるさい鳥。
「本当だ……。」
俺って幸せなのか不幸なのか。
「主。」
はっ!一番中傷されて怒っている人を忘れてた。
「エビフライ!怒ってんの?」
「いや我は気高き蝦の一族。あの程度の中傷には動じない。」
「いやいやいやお前そんな大層な一族じゃあないだろ!
 あの程度って、体ぷるぷる震えてるけど!?
 絶対怒ってるだろ!」
「さすが主。式神の気持ちがわかっていられる。
 一生お供させて頂く。」
「ついてこなくていいから!俺のお供はコーラだけだから!」
はぁはぁ疲れた。俺これからどうすれば……。




「_____式神は見かけによらないってことじゃな。」
「ちょっとじいさん、何勝手にまとめようとしてんの!」