コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: 大仕事って責任重大だよな ( No.33 )
日時: 2013/02/03 15:32
名前: コーラマスター ◆4oV.043d76 (ID: Ug45cB3V)

「それで、頼みというのは?」
エビフライは座敷童・・・千里に言った。
何でも頼みごとがあるそうでエビフライに意思疎通術で連絡してきた。
千里は座敷童とはいえ守り神的な立ち位置にあるため、
小学校から出るに出られず、俺達が運動場に来ることになった。
いつもなら「みぞれ」が出てきてストーカーをしてくるんだが、
今日は気温が高い性か現れない。

「はい。知っているかもしれないけれど、
 『テケテケ』という妖怪が現れて困ってるんです。
 生徒さんたちが怖がって怖がって・・・。
 テケテケさんを説得してくれませんか?」
千里がエビフライの問いに答えた。
テケテケとは学校内に現れる人型の妖怪だ。
下半身が無く、手で体を引きずって歩く。そしてそのスピードもかなり速い。
それだけでも相当怖いのだが、ソイツには怖い理由がもう一つある。
それは、捕まったら何をされるか分からないということだ。
持っている鎌で切り刻まれるとか同じテケテケにされるとか言われてるが、
なにをされるか分からないことほど怖いものは無い。
生徒に怖がられるのも当たり前だ。
だが、俺だって陰陽師。しかもこんな大きい仕事が来たのは初めてだ。
「よっしゃあ、やってやる!その仕事、引き受けた!」
「あれ、このところ素直ですね?」
エビフライが不思議そうに訊いて来る。
「いや、こういう仕事が欲しかったんだよ!
 もっと陰陽師らしい仕事がな!」




__というわけで、俺はテケテケ退治をすることになった。
そしてその日の夜遅く・・・、俺は転位の術で小学校に行った。
ビュウウンッ!と音とともに小学校の廊下に移動する。
そこには千里が心配そうに待っていた。
俺が来たことが分かった瞬間、千里の顔が緩む。
「よかったぁ。来てくれたんですね」
「あったりまえだ。約束は守る方だからな」
・・・なんだ?この何も知らない人が聞いたらデートと勘違いしそうな会話は?
まあ、そんなことはどうでもいい。あれ、何を訊くんだったっけ。
「それで、テケテケという妖怪は何処に出るんですか?」
あ、そういや聞き忘れてたな。さっすがエビフライ。
「ハイ。テケテケさんは、音楽室前の廊下に出るらしいです」
ふむ。音楽室前か。ここが3-2の教室の前だから、
「ここからまっすぐですね」
「おい、それは俺のセリフだよ!いい加減学習しろよ!」
次の瞬間ツッコミを入れた俺の耳に入ったのは、
テケテケテケ・・・。テケテケ・・・という妙な音だった。
音が聞こえるのは音楽室の方向!
__テケテケの奴、現われやがったな。