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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 全世界のバカ共に告ぐ! ( No.53 )
- 日時: 2013/03/21 12:59
- 名前: 郁汰 ◆8EiAzCHuJ2 (ID: CFE7lDA5)
————————————そして。
俺は波村から、今学校で起こっている事をすべて聞いた。
ヤツの口から紡がれる言葉は、余りにも非現実過ぎて、
突飛にも程があって、
俺のちっせェ脳ミソじゃ、受け止めるには重すぎて。
「あっ、オイっ、先パ———————————…!!!」
気付けば、身体は学校へと向かっていた。
——
——————
——————————
「…っ、はぁ、ハァッ…」
じわじわとひたいに流れる汗を、俺の腕の代わりに突き抜ける風が絡めとる。
心拍が上がっているのか呼吸数もだんだんとペースを増してきた。
よかった、バスケ部続けてきて(何度も退部の危機はあったんだが今はシリアス展開なんで割愛)。
景色がびゅんびゅん飛んでいくみたいだ。
いつも行くコンビニの前を通ったら、子供の頃よく遊んだ、小さな公園を抜けて。
…あ、猫と目が合った。
頭の中で、ショウの爛々とした面影が重なる。
頭の中はとんでもなくメチャクチャなのに、視界がヤケにクリアなのがうっとうしくて仕方がない。
先ほど告げられた“現実”をそのまま突き出されているようで。
下唇を血が出るんじゃないかっていうくらい噛む。
悔しいから? 悲しいから?
あいにく、この感情の出ドコロなんて知ったこっちゃねェんだよ
「…っ」
血液特有の鉄っぽい味が口内に広がりはじめる。
…正直、マズい。当たり前か。
「——————…のっ…!!」
ただ、今俺に言えるのは一つだけ。
「———————————ショウ、のっ、バ、カヤロォッ…!!!」
ノラ猫が、鳴いた。
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