コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: 全世界のバカ共に告ぐ!※CV公開!! ( No.76 )
日時: 2015/03/18 22:58
名前: 郁汰 ◆8EiAzCHuJ2 (ID: qJ0dFxMT)

「いや、あのオレ達もいるから」

遠慮がちに、和斗と後輩二人がショウの背後から顔を出した。

「…あんだけ下がっててって言ったのにさあ。俺聞き分け悪いヤツ嫌いなんだよ」
「一応俺ケガ人だよォォ!?第一声それってヒドくね!?」

声を荒げた俺に、ショウはめんどくさそうにビニール袋を突き出した。
中は透けて見えないがパンパンに膨れ上がっている様子は見てとれる。

「ハァ…こんな狭い病室で一人じゃヒマでしょ。コレ買ってきたから」
「え…?おっ、おう…なんか悪ィな…」

ちょっと照れくさくなって、おずおずと袋を受け取る。
ここはベタにリンゴとか?いやポテチも捨てがたい。もちろんうすしお味で。

期待に胸を膨らませながら中をのぞくと…






「ナンっじゃこりゃァァァァァァァァ!!!!!!!」


声が裏返るくらいシャウトする。


「何って…無修正の18禁エロ本とかローションとか手錠とか目隠しとか。ティッシュは病室にあるからいいよね」
「俺はどこぞのSM嬢じゃねェんだよ!!こんなんもらって喜ぶか!!!」
「溜まるとイケナイから★」
「何がだよォォォォォ!!!」

ショウは相変わらずしれっとした顔。

「つーかなんで周りのヤツらも止めてくれなかったんだよ!!和斗はともかく!!!」
「いや、俺は止めたっスよ。止め切れなかったっスけど」
「ぼっぼぼぼぼぼぼ僕も止めました!多分!!」
「オレなりの配慮なのに。ふいに看護師さんとかにムラムラしたらどうすんだよ、なあショウくん?」
「そうそう。『出すもの出して♪素直になりたい♪』」
「『キミとボクとならIt’s All Right♪』」
「オマエらはそれ以上喋んな変態コンビィィィ!!!
 あと読者は元ネタわかんねーから!!ナマ足ヘソ出しマーメイド知らねェから!!ダイスケ的にダメだから!!」



…やばい。


ツッコミはわりと体力を消耗するんだ。
軽症とはいえ入院している身だし、無理しないに越した事はないだろう。

ハアハアと荒ぐ息を抑えながら、できるだけ冷静になろうとつとめる。
とりあえずこの袋はサイドテーブル行きだ…。使わねェけどな!!断じて!!!!


「…ま、ここまでは余興。京介も何も覚えてないみたいだし、」

ショウがヘラッといつもの笑みを浮かべる。
少しだけ、陰りのある笑みを。








「全部話すよ—————————…キョースケに"今一番伝えなければいけない事"を、ね」