コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 全世界のバカ共に告ぐ! ( No.126 )
- 日時: 2013/06/02 23:05
- 名前: 郁汰 ◆8EiAzCHuJ2 (ID: LcDNzAC/)
大きく開いた学ランからのぞく、ダボダボのグレーのパーカー。
ショウと同じくらい白い肌。
クセの控えめな水色の髪。
前髪の一部は、アメリカピンでバツ字に止められていて。
フランス人形ばりに長いまつ毛は、中心の山吹色の瞳をより強調させている。
一般的に見れば、かなり整った顔立ちをしている方なのだろう。
…まあ、今は(察する所俺に対する怒りで)そんな顔もかなり歪められているけれど。
「よかったなァ兄ちゃん…今日は吉日だぜ?俺ぁ今最高に気分がいいんだ」
「は…」
少年っぽさの残る高めの男声が、俺の鼓膜にジワリと響く。
ニィ、と意地悪く笑うその顔が、これ以上ないくらい眼前に近づいてくる。
俺の背中に、イヤな汗がツウと流れた。
「次こんなマネしてみろ…お前の指一本ずつ切り落としていくからな」
いやいやいやいや指詰め(わからない人はお母さんに聞いてNE★)とかどこのヤクザ!?
一瞬ツッコみたくなったが、ここで間違えばもれなく指どころか俺の首が飛ぶだろう。
「…じゃーな」
男は黙ってばかりの俺に飽きたのか呆れたのか、
俺の肩をポンと押して距離をとるとアッサリとそう吐き捨て、向こうの路地へと消えていった。
当然、俺はまたしても小さくよろける。
「…なんなんだよ……」
道中軽くぶつかったくらいでフツーあそこまで言う!?ひどくね!?
そばの電柱にズルズルと寄りかかり、思わずその場にへたりこむ。
さっきから、あの男の顔が脳裏にへばりついて離れない。
あの風貌からして普通の一般人ではない事は確かだろう。
ふと、夕方の6時を知らせるメロディーが街に響く。
(あー…もう6時か…番組6時からだっけ…ムダ足くらったな…早く家帰んねーと)
…ん?
…
…
早く…家…帰…
…(´・ω・`)
「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛!!!!!!!!」
この後、ショウによって血祭りにあげられたのは言うまでもない。