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「京介ク〜ンっ♪おっはよぉー★♪」


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次の日の朝。




今日もワイワイ賑やかな教室の戸を引くと、
待ち伏せていたかのように和斗が飛び込んできた。
しかも、ひどく上機嫌な様子で。


最近寝不足が重なっていたり、元々低血圧で朝がニガテな事もあいまって、
ツッコむ気力さえなかった俺は適当にスルーを決め込んだ。

「えっちょっひどくない！？なんでオレの扱いだけ毎回こんな軽いの！？作者テメーいい加減にしろよォォォォ」

ぎゃあぎゃあと叫ぶ和斗を尻目に、まだ眠気の残る目をこすりながら、自分の席へと着く。
こちとら昨日体中を麻縄で巻かれて廊下に放置されてたんだよ！！
こちとら肉体面でもメンタル面でもとうに限界突破デスゲームしてんだよ！！！
作者テメーいい加減にしろよォォォォ


湧きあがってきたイライラを消すように思わず自身の頭を掻きむしっていると、
ふいに和斗が大声をあげた。







「———————実はさ、来るんだぜ！！シッキーが！！」

「…は？」








一気に静まり返る教室。





先程まで大人気個性派俳優についてキャピキャピ語っていた女子連中も、
人気沸騰中グラビアアイドルについてニヤニヤ情報交換していた男子共も、

その視線は今一斉に和斗へと注がれていた。





「なんでも、シッキーが次のドラマのセットにうちの高校を起用したらしい！！！」





ペラペラと現実味のない言葉を連ねる和斗。
俺の眠気もすでにどこかへ吹き飛んでいた。


「ちょ、ねえ有羽場…その、シッキーって庭織色雅のコト？」


一人の女子生徒が少々興奮気味にたずねる。
この間転校してきたばかりのクラスメイト、初嶋悠夜だ。


和斗は「あったりまえだろ」とドヤ顔を決め込むと、
どこからか俺があげたあのエロ本を取り出した。
そう、前に中庭でヤツが読んでいたアレなアレでアレな内容であはんなアレだ。


「えっ有羽場クンもしかしてエロ本の音読でもするつもｒ」
初嶋の隣にいた沙羅月がドン引きした様子で言う。

「シャラァァァァァァァァァップゥゥゥ！！」


和斗は突然そう叫ぶと、
とある1ページを勢いよく俺らに向かって見せつけた。