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Re: 全世界のバカ共に告ぐ!※参照2400突破!! ( No.174 )
日時: 2013/08/19 23:34
名前: 郁汰 ◆8EiAzCHuJ2 (ID: CFE7lDA5)

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…ついに、撮影初日。





担任のニノマエによると、現場到着は朝の8時。
我が桜庭高校は朝の9時から一限目が始まるから、つまり始業前。
普段は8時40分頃に登校する生徒がほとんどだから、かなり早い時間と言っていいだろう。

普段は粛然とした正門も、今はシッキーを待ち構える生徒達で溢れている。
もちろん、俺と和斗とショウ含むクラスメイト達もスタンバイOKだ。

「ホントに本物が来るの〜?」

“あの時”教室に居合わせなかったショウは、
疑わしげに眉間にシワを寄せる。

「もしガセだったら『俺の貴重な睡眠時間奪いました罪』でバックハンドチョップの刑ね★」
「オイお前もうドSの域越えちゃってるからァァァ!!4段の跳び箱並みに軽く飛び越えちゃってるから!!」

つーかなんでコイツは肝心な時にいつも姿くらましてんだよ!!
錦川っていう小生意気なガキに絡まれた時もそうだったけどさ…



————思わず一言言ってやろうとした、その瞬間。






「おいっアレじゃね!?」


顔も名前も知らない男子生徒がそう叫んだかと思うと、
キキッというブレーキ音と共に、一台の外車が目の前に止まった。

ほぼ全校生徒が、一斉にゴクリと唾を飲む。
先程までの騒然とした空気がウソのようだ。



「…さあ、着いたわよ」



中から運転手、もといシッキーのマネージャーらしき女性が出てきて、
後部座席のドアを開ける。


「ありがと、ヤマモトさん」


少女は車内からぴょんと降りると、
つかつかと俺達の方へと歩みを進めてくる。
赤色のリボンパンプスが、歩くたびにアスファルトと接触して音を立てた。




フワリと風になびく、スカイブルーのミディアムヘア。

太陽の光によく似た山吹色の瞳。

それに相反するように輝く、透き通るような白い肌。

シンプルなレースのワンピースは、彼女の可愛らしさをより引き立たせていて。




ピタ、と少女が歩みを止める。







————————…うん。

見れば見るほど、“アイツ”に似ている。








「…庭織色雅です!桜庭高校のみんな、よろシッキー★」











時計の針が、ちょうど8時を指した。