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Re: 全世界のバカ共に告ぐ!※キャラ絵公開!! ( No.208 )
日時: 2014/06/08 13:43
名前: 郁汰 ◆8EiAzCHuJ2 (ID: QqBG3WgT)

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————

きーんこーんかーんこーん。

ありきたりなチャイムが、俺の一日の終わりを告げる。





(さー、部活行くか…)


いくら俺が宇宙最凶スパイと同棲している身とはいえ、素顔は普通の男子高校生だ。
ファ●マでチキン買って寄り道することだってあるし、授業が終われば当たり前のように部活が待っている。



下駄箱でバスケシューズを取り出していると、ふいに俺の名前を呼ばれた。







「おーい白神!!」





…相良亮平センパイ。


俺の1つ上のバスケ部の先輩で、現在チームキャプテンを務めているお方だ。
さすが小学生の頃からのバスケ経験者なだけあって、その体つきは脱帽モノである。


「あ、さがるん先輩。おつかれさまっs」
「今日は丸一日トレーニングだ!!とりあえず腹筋3000×背筋5000を3セットずつ———…」
「!?アンタ鬼ですかァァ!?ケタ数間違ってません!?!?!?!?」

そんな筋トレしたらあっという間に腹筋シックスパックの完成だよ!!!!
ダ●ンタウン松●もビックリだよォォォォォ

「最近お前が部活こねーからって、キリも全然練習に覇気出さねーんだよ」
「は…?キリって、木ノ瀬の事っスか…?」
「他に誰がいるんだよー!」
「ッゲファ」

お得意の爽やかスマイルを浮かべながら、先輩がハハハと声を上げた。

ちょっと先輩のソレ全然かわいくないですから!!!
冗談めかして俺の背中ポンっとしたかったんでしょうけど俺ぶっ飛びかけましたから!!!


「で…そこでお前に教えて欲しいことがある」
「な、なんですか…」

口端から流れる血液をぬぐい、ひきつった笑顔を浮かべて問う。

「アイツ…キリが お 前 に だ け 極端に懐くのには、何かしらの理由があると思うんだ」
「はあ…」

大体俺はキリに懐かれている自覚など無いんですけれども…
まさかコレで『キリにえこひいきしてる』とかとんでもねェ冤罪被せられるんじゃねーだろうな…



「単刀直入に聞こう」



亮平センパイの目がマジ(ギャル語で書くとマU゛)になり、
俺も心の中で迎撃用意の構えをした。




「…お前らいったいドコまでいったんだ」


「……はい?」
「Aか?Bか?もしやCかァァァァァァ!!」
「おい早まんじゃねェェェェ!!!!センパイ落ち着いてください!!!!!」


そうだそういえばこの人重度の…腐男子だったァァァ!!
大体『男女関係のABC』なんかイマドキだれも使わねーよ昭和のお父さんか!!!!!
(わかんない人はお家の人に聞いてみてね★)


「まさかキョースケにそんな趣味があったとはなジュルリ」
「ちょっと何の話!?勝手に脳内妄想すんじゃねーよ気持ち悪ィ!!!」


大体俺ホモォ…┌(┌^o^)┐な嗜好なんざ持ち合わせてませんから!!


「いや大体目覚め始めの子は全員否定するんだよイイから認めろ白神!!」
「目覚め始めって何!?いやホント俺そんなシュミないでs」
「俺の見立てでは白神が攻めでキリが受け…いやキリのヘタレ攻めでもいいな」
「オイいい加減にしろこの筋肉バカァァァァァァァ!!!」




— 数十分後 —




「なんだタダの勘違いだったか…せっかく新刊同人誌のネタにしようと思ってたのに」
「そんなモンまで自家出版しちゃってんの!?もうだめだオワリだよこの人!!!」

ジワリとにじむ汗を拭い、未だ落ち着かない呼吸を整える。


「まー今日は部活来るんだろ?一緒に練習つきあってやるよ」


そう言い笑顔で俺の肩を抱くセンパイ。
ちょっと…いや、かなり思い込みの激しいトコロはあるものの、
ホントはとてもいい人だということを、俺は知っている。



「はい…でもあのその、ひとついいですか」
「ん?なんでも言えよ」




「センパイが今履いてるバッシュ、俺のです」










…どおりで、俺の下駄箱のバスケシューズが妙にデカかったハズである。