PR
コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 全世界のバカ共に告ぐ! ( No.249 )
- 日時: 2015/03/23 22:15
- 名前: 郁汰 ◆8EiAzCHuJ2 (ID: qJ0dFxMT)
「どんなご奉仕がお望みかしら〜?♪」
白い四肢をショウに絡めながら、ネットリとした口調で錦川が問う。
その物腰はひどく扇情的で、どこか冷やかすような語気を帯びていた。
「キモチわりぃー。あいにく、薄汚れた娼婦に興味はないんでね」
ショウはさっさと錦川を引き剥がすと、至極不快そうなカオで吐き捨てる。
あ、なにげにレアな表情かも…?
「ハハッ…違いねえ。—————…じゃ、俺は行くトコあるんで」
地面に無残にも広がったカツラをひょいっと拾い上げると、錦川は俺達に背を向けた。
時刻は、もう夜の9時を廻ろうとしている。
いくら男で、この辺が住宅街とはいえ、中学生がひとりでブラブラ出歩くには少し遅い時間だろう。
「え、ちょ…」
「どこいくの?」
俺の言葉を待たずして、ショウが錦川に尋ねる。
「…」
「俺お腹空いちゃったよ〜。折角助けてあげたんだから、お礼にご飯くらいご馳走してくれると思ってたのに」
「ちょ、ショウ…」
俺達に背を向けたまま、しばしの沈黙が流れる。
そして、ヤツから返ってきた言葉は、あまりにも予想外過ぎるものだった。
「———————…じゃあ、俺ん家、来いよ」
満月の夜。その瞬間。
俺のシジミ見たいな目ん玉は、ソレに負けないくらい丸くデカくなっていた…と思う。
PR