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Re: 不良物語【参照10ありがとう!】 ( No.16 )
日時: 2013/01/12 00:31
名前: しょめ (ID: APtAoOSh)
参照: http://syome

「兄貴」
大鬼は"アイツ"に言った。
「やぁやぁ、やっと来たね、俺の大事な弟君♪」
"アイツ"はニィッと笑い、楽しそうに大鬼に応える。
しかし、大鬼はそれにはつられない。
「どういったことだ」
怒声。
「ん、何のことかな?」
あくまでもとぼける"アイツ"に、大鬼はキレる。
「ふっざけんな!全部お前がやったんだろ!街の裏って何だ!教えろ!」
「おやおや、そんなにたくさん質問されるとどれから答えていいのか……」
フフッと"アイツ"は笑った。
「この……」
「はいはい、ごめんって。教えるから」
大鬼が小さく拳を握ったのが見えたのか。
"アイツ"は、降参のように両手を上に上げて苦笑した。
それに再び大鬼は舌打ちをした。

「アハハ。大鬼。魚食べてる?カルシウム足りてる?」
「殴るぞ」
「ごめんって」
いまいち、"アイツ"の調子には付いていけない。
無駄に明るくて困る。
でも、憎めないのだ。
憎むことの出来ない、大鬼の大切な兄貴。
それが、百花繚乱の長であり、大鬼の兄である岡崎大雅だった。
そう、さっき翼が言ってた、この街最強の男なのだ。

「んで、大鬼は俺に用なんでしょ?」
「何の用ぐれぇかは知っているんだろ?」
大雅の質問に大鬼は質問をし返す。
それに大雅は苦笑して、「まぁね」と言った。

「如月創也、だろ?」
大雅の言葉に握りこぶしを硬くする。
「やっぱりお前が武井翼を手に取っていたんだな」
「アハハ。それは違うなぁ〜。そっちは、創也だ」
大雅はそれだけ言うと、少しだけ困ったような顔をして。
「創也は、俺の親友だ」
と言った。