コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: §モノクロ:コード§ ( No.5 )
- 日時: 2013/02/02 17:06
- 名前: しょめ (ID: s1qwLtf7)
- 参照: http://syome
どうやら僕はとっても大変なことに巻き込まれたらしい。夢だろうがなんだろうが知らない。でも、さっきの紀伊さんの香りといい、現実みたいだ。あぁ、さらば僕の楽しかった日々よ。
長い、長い廊下だ。僕たち3人はそれを今歩いている。どれぐらい歩いただろうか。もう、体力が底をつきそうだ。
「あら、もう無理ですの?」
「軟弱にも程がありますよっ!」
いやいや、待てほしい。お前らのほうがどうにかしてるから。そう僕は心の中で軽くツッこむ。
「まぁ、いいですわ。見えましたよ、コード管理局が」
僕は顔を上げた。
「……」
声が、出ない。それほどの圧迫感。何だろうか、これは。
形容するなら、城だ。誰も入れる風格のない、城。だが、一番おかしいのはそこじゃない。
今僕たちが歩いてきたのは、廊下だ。そして、その矢先に城。
まとめると、建物の中に城が存在する。何とも言えない、少々滑稽な気もするものだ。
「えぇと、僕は……?」
「まずはその、えぇと、とか、あの、とかを治してもらわないといけないわ。さすがにそればかりじゃ覇流もキレてしまう」
「あのぉ、さっきから出てくる覇流って……?」
「あのぉ、は禁止だわ。男がオドオドしてどうすんのよ。もっとしっかりしなきゃいけないわ」
「す、すみません……」
「謝るのもナシだと瑠璃は思いますっ!」
「そうね」
な、なんなんだ、ここの女子軍は。僕がいけないのだろうか。僕は軟弱だからなのか。てか、怖いよ。
母さ……ん?そういえば、母さんは。
僕の記憶が正しければ、確かここにいる前は母さんと買い物に行っていて、その帰りだったきがする。そう、車に乗っていたんだ。そして、そのまま——。
——サイレン、だ。
サイレン……。何が起きたのかは分からなかった。
目も開けられない状態で。聞こえたのはサイレンだけだった。一体何が——。
「あの……」
「まだそれを言う気?」
紀伊さんが僕に睨みを利かせる。でも、それどころじゃない。
「母さんは、どうしたんですか。それに、僕は何をしているんですか」
言い切った。
そして、前にいる女子軍二人は——。僕のその声を聞いて、フッと笑う。
「アナタの望む答えは目の前にあるわ」
そして、門が開く。