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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 【投票願】§モノクロ:コード§【参照10ありがとう!】 ( No.8 )
- 日時: 2013/02/02 17:11
- 名前: しょめ (ID: s1qwLtf7)
- 参照: http://syome
「あの、えぇと」
「コードはその命持って怪異と戦ってもらう。医療設備はこの国一番だから安心しろ」
管理人が僕の言葉を遮って喋る。ただ、機会のように喋るだけ。独り言に様に、まるで僕がそのにいないかのように。だから僕は聞いた。聞くことができた。
「何で僕なんでしょうか?」
僕がそう言ったとたん、管理人は僕をジッと見つめる。さっきの紀伊さんのようだった。ただ、顔との距離が大幅にあるだけ。
そして管理人は口を開く。
「コードに選ばれる子供は、血の繋がりがこの世にない者だけだ」
「……っ!」
息を飲み込む。意味が分からない。確かにこの世に僕と血の繋がりがある人は少なかった。それこそ、僕と母さんだけ。父さんは去年病気で亡くなったから、もうこの世にはいない。それで、この世に血の繋がりがない。それは、まさか——。
「僕の……母さんは?」
声が震えているのが自分でも分かる。足がすくんで、ロクに立っていられない。そして、目眩。
管理人は無表情。そしてそのまま言った。
「交通事故で亡くなられた」
「——!」
言葉が、出ない。足も限界で、木の枝のように簡単に折れて崩れる。喉がカラカラになる。
「何で、いつ…母さ……!」
出た言葉がこれだけだった。
この瞬間が僕を変えた。
この瞬間、僕は血の繋がりがある人がいない、天涯孤独だということを知った。
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