コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 【投票願】§モノクロ:コード§【参照20ありがとう!】 ( No.12 )
- 日時: 2013/02/02 17:21
- 名前: しょめ (ID: s1qwLtf7)
- 参照: http://syome
「次は私ですわ」
そう言って紀伊さんは僕の前に立った。そして、胸を張って言う。
「コード:02紀伊、年齢は17歳。覇流の一つ下ですわ。よろしくですわ、明人」
肩を少しだけチラつかせる、和服美人。17歳、年上だった。姉さんではなく、姐さんだ。そして、妖艶な笑み——。この上ない美人だった。改めてジックリと見た姿に、思わず声を失う。
「じゃあ、次は私ですかぁ?」
それは語尾を伸ばす、特徴的な少女だった。その少女が立つ。
「えっとぉ、上総ですぅ。年齢は16。よろしくお願いしますぅ、07番」
訂正しよう。語尾を伸ばし、棒読みで喋る少女だった。誰にも負けない不思議ちゃんだった。もしかしたら生きていた中で一番の不思議ちゃんかもしれない。そして、同年齢。もしかしたら仲良くやっていけるかもしれない。
「上総ちゃんは天然なのですわよ。気分屋で自由気ままなのですわ。そこが可愛いのですの」
紀伊さんが小声で華やかに僕に話す。この喋り方のトーン、もしかしたら、紀伊さんのお気に入りは上総なのかもしれない。
「じゃ、次は俺だな」
そう言って立ち上がったのは、男の子。元気っぽい、瑠璃タイプの男の子だった。どこかさっきの上総さんに似ている。
「越後だ。上総の双子の弟だから、年齢は一緒。よろしくな、明人!」
予想通り、元気だった。そして、上総とは双子だと言う。それは予想外。でも確かに凄く似ている。
「お前……」
ふいに、言われた。
「今何していいのか分かんねぇのな!」
とびっきりの笑顔で言われた。当たりだと思うけど。わざわざここで言う必要ないじゃないのか。誰もが同じなんじゃないのか、そんな不安。
「珍しいな! ここに来る奴らだと月夜と瑠璃しか見てねぇけどよぉ。2人ともハキハキしてたぞ!」
彼は笑顔でそんなことを言う。でも、そんなこと言われても困る。だって僕は他の2人とは違うから。