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Re: 【投票願】§モノクロ:コード§【参照70ありがとう!】 ( No.20 )
日時: 2013/02/02 17:29
名前: しょめ (ID: s1qwLtf7)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode=view&no=31534

 しかし、長い廊下だ。壁が全て白で統一されているので、自分がどれだけ歩いたのかすら正確には分からない。これは、かなり頑張らないといけないな、と思う。

「部屋ですわ」
 紀伊さんの言葉に僕は止まる。何の色すらない壁に、突如窪んだようにある扉。その扉の奥にあるのがこの空間よりも広くなっているだけの空間。それが『部屋』だった。おそらく皆同じだろう。にしても殺風景なのが心寂しい。

 ふいに、足音。ドタバタと忙しく走る音だ。
「姉御ーっ!」
 瑠璃だった。相変わらず元気で明るい。瑠璃を見ていたら自分の悩みなんか吹っ飛びそうだ。しかし、”姉御”とは一体誰のことだろうか。今いるのは僕と紀伊さんと今来た瑠璃。彼女が僕を姉御と呼ぶわけがない。なら、姉御とはまさか。

「瑠璃、どうしたんですの?」
「はいっ! 管理人に明人君の『家』見学を任されましたっ!」
 そんな彼女に答えたのは、紀伊さんだった。あぁ、確かに”姉御”だ。僕は少し関心する。いや、でも確か瑠璃は紀伊さんのことをちゃんと紀伊と呼んでいたはずではなかっただろうか。
「そう、なら明人。後は瑠璃についていけばいいですわ」
「はいっ! ではこの瑠璃が『家』の隅から隅を紹介したいと思いますっ!」
 うぅむ、女子は分からない。