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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 【参照200突破!】モノクロ:コード【コメント大募集中♪】 ( No.55 )
- 日時: 2013/02/02 17:49
- 名前: しょめ (ID: s1qwLtf7)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode
例えるとしたら、掃除機の吸引力。思ったよりも強い力。そんな力で僕は壁に吸い寄せられていた。日常的に暮らしている人たちが見れば滑稽だ、と言って笑えるかもしれない。しかし残念ながら僕はこの数時間でこの環境になれてしまっていた。それはよく引越しをして転校をして、周りの環境にあわせるという技術が身についたからである。これといって嬉しいことでも何でもない。ただ、楽なだけだ。
「明人さん来ましたねっ!」
気づいたら目の前に瑠璃がいた。振り返れば白い壁。僕が吸い寄せられた壁によく似ている。多分ここはあの壁の向こう側だ。改めて前を見る。笑顔で笑いかけている瑠璃。その向こう——。
「うわぁ……」
自然と声が漏れる。目の前に広がっていたものは。
食堂、医療機関、銭湯、憩いの場。日常生活での必要最低限なもの。僕の目の前にはそれらが横一列に並んでいた。食堂の構えよりすぐ隣には医療機関が揃った構えが構えている。不自然すぎる光景だった。
「えと……」
「ここが施設ですっ!」
「いや、そんなこと言われても」
張り切って言う瑠璃に僕は軽くツッコミ。
「まぁ見てるだけじゃつまらないのでっ。早速見学開始ですっ!」
思えばこの施設に来てから。瑠璃の態度が戻りつつあるような気がする。ただ単に僕が心配性でお節介なだけだったのかもしれないのだが。
「まず左手に見えてるのは食堂ですっ。ここでは朝9時、昼12時、夜8時に皆揃って食事をしますっ。遅れないようにしてくださいねっ」
「うん、分かった」
思えばお腹が空いた。そばにあった時計を見てみると、7時半を指している。あと30分、か。瑠璃の説明を聞けば、どうやら10分前にしか開かないらしい。便利なのか不便なのか消化に困る情報だ。
あぁ、ダメだ。一度空腹に気が向けられると一瞬に……。
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