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Re: モノクロ:コード【コメント大募集中♪】 ( No.56 )
日時: 2013/02/02 17:52
名前: しょめ (ID: s1qwLtf7)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode

 我慢をすることにしている。一応それで耐えれている状態。キツイ状態だが、瑠璃の説明で少し緩和している。

「次は医療機関ですっ。ここは世界発展途上国の医療をさらに発展させた、全世界で最高機関ですっ。凄いんですよっ! とにかく怪我をしたりしたらここに駆けつけてくださいっ。死亡時以外の時は完璧フル回復しますよっ!」
 瑠璃が説明してくれる。世界発展途上国の医療をさらに発展させている。言葉だけでもう凄いことが分かる。

 ふと気づいた。
「瑠璃、モノクロ:コードは日本だけなのかい?」
 何気ない質問だ。しかしそれに彼女は待ってましたと言わんばかりの勢いで目を輝かせる。
「はいっ! 私たちが倒す怪異とは、なんとっ! 日本の昔話や神話から生まれたものしかないんですよっ。なので怪異は日本でしか存在しませんし、モノクロ:コードも日本にしかいませんっ」
 なぜこの説明を輝かしく言ったのかが不明なのだが。僕の疑問は解決された。日本の昔話は人並みに知っている。昔母親に眠れないときによく聞かされていたからだ。花さか爺さんや一寸法師、ぶんぶく茶釜。どれも未だに鮮明に覚えている。よく母さんが聞かせてくれた。

 何で?僕はふとそう思った。今目の前にあるのは世界最高の医療機関。ならあの事故のときに母さんは——、助かっていたのだろうか。よく分からない。たかが僕を天涯孤独にするためにそんなことをしたのだろうか。そのために母さんを見捨てたのだろうか。でももしあの時母さんが即死だったら。それこそこちら側も見捨てる選択をせざる得なかったのかもしれない。所詮もう過去の話だけども。心に引っかかる。
 そうだ、どうして。どうして僕は選ばれたんだろう。
 ここに集まっているモノクロ:コードは実力者であり、人間性にも長けている。なら自分はどうだろう。僕は実力もない、人間性にも長けている自信など一寸もない。ならどうして僕は。同じ疑問しか出てこない。他に僕よりも強い天涯孤独の子供なんて呆れるほどいるんじゃないのか?どうしてその中から僕は選ばれたのだ。誰か知っているのか?と、序々に不安だけが降りかかって募る。

 そんな僕を瑠璃は黙って見ていたことなんて、僕は知る由もない。