コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: モノクロ:コード【人気キャラ投票実施中っ!】 ( No.58 )
- 日時: 2013/02/02 17:53
- 名前: しょめ (ID: s1qwLtf7)
- 参照: http://www.kakiko.info/bbs2/index.cgi
「次は銭湯ですっ! この『家』は地下に位置してるので露天風呂とかはありませんがっ。お湯は凄く綺麗ですし、疲れを癒す効果も凄いんですよっ! ちなみに基本は10時〜11時半までの一時間半の間だけ入浴可能です。朝にも入れますが、8時から30分のみですので気をつけてくださいねっ」
そんな長い説明で僕は我に返る。目の前にあるのは、赤い暖簾(のれん)と青い暖簾。一般常識で考えてると、赤い暖簾が女子用で青い暖簾が男子だろう。まさに銭湯だ。風呂と形容するには少し規模が大きすぎる。中に入りたい気持ちは山々だが、もう少しだけ待っていよう。
銭湯を後にして。少し進んで僕が目にしたものは、扉だった。この『家』、どうやら扉が多い洋風式になっているのだろう。瑠璃が何の躊躇いもなく開けて中に入る。その後を慌てて追いかけるように僕は追う。
ゲームセンター。それが第一印象であり、最初に感じることだと思う。そう、まさにゲームセンター。UFOキャッチャーやコインスロット、その他ゲーム機。しかしこの場所には一般的なゲームセンターにはないものまで兼ね備えている。卓球台、ビリヤード台、ボーリング設備、カラオケ等。現代の若者に人気の遊びがある。一体僕たち7人がこれほどの遊びを何に使うのだろうか。ありすぎだ、と僕は引きつり思う。それにこんなにも、誰が経営しているのだろうか。絶対に相当のお金がかかっているに違いないだろう。
ふと奥を見て気づく。また扉。どこまで続くのだろうか。
「瑠璃、あの扉の向こうは何があるの?」
気になって聞いてみた。
「はいっ! あそこには皆さんの体と心を癒すマッサージ機能が取り付けられたコーナーですっ! 姉御とかが多く活用してるんですよっ!」
姉御——、紀伊さんの話をしている彼女の顔は輝いている。それにしてもマッサージ、か。少し呆れてしまう。
完璧な医療機関に食事所、豪華な銭湯、ありふれたゲームコーナー、マッサージ。どれほどのお金がかかっているのだろうか、見当すらつかない。それほど僕らモノクロ:コードというものは重要な人物なのか。少し優越感を覚える。しかしそれは不安に変わって。
そうだ。この地位と豪華で欠点のない設備と引き換えにしたものは。
お金じゃ買えない血縁者だったのだ——。