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Re: モノクロ:コード【人気キャラ投票実施中っ!】 ( No.67 )
日時: 2013/02/02 18:03
名前: しょめ (ID: s1qwLtf7)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode=view&no=31534

【番外編】 キャラ:碧 様提供

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 いつも通り、天気は晴れ。『家』があるのは山の近くなのに天気が崩れることはあまりない。
「ふぁ…ぁ」
 私、コード:03 上総は散歩がてらに庭に遊びに来ていた。正確には外の空気を吸いたかっただけなのだが。

「上総ちゃんなのですか……?」
 ふいに背後から聞こえた声。聞きなれないが、自分の名前を呼んでいる。
「誰ですかぁ」
 私特有とよく言われる棒読みで語尾を伸ばした口調。そんな喋り方で話しかけてきた人に答えた。
「あぁ、やっぱり上総ちゃんなのです!」
「……?」
 正直、見覚えがない。年齢で言えば同い年ぐらいだろう。しかしそれに似合わないロリ口調。青い髪が風に揺れている。同時に白いワンピースも風に乗って揺れる。彼女は白いブーツでこちらに歩み寄ってきた。誰……、なのだろう。
「えぇとぉ、どちら様ですかぁ?」
 こんなとき私はいちいち相手の気なんか遣わない。言いたいことは言う性格なのだ、私は。
「えぇ、ヒドイのです上総ちゃん! 本当に覚えてないのですか?」
「ごめんねぇ、思い出せないんだぁ。誰ぇ?」
「むぅ、口調で分かって欲しかったんですがね」
 確かに彼女の口調には彼女特有の癖がある。それは私と同じだ。
「上総ちゃんの口調も独特なのです! すぐに気づきましたよ」
「……?」
 ダメだ、いまいち彼女の言っている意味が分からない。

「あぁ、名乗り遅れてました! 私、瑠奈です。赤月瑠奈! 思い出しましたか?」
 ——赤月、瑠奈。聞いたことあるような、ないような。

「私、上総ちゃんに怪異から助けてもらったんですよ」
 決定的な言葉だった。それで全てがフラッシュバックして戻ってくる。
「もしかしてぇ、あの青髪の少女ぉ……?」
 口調は変わらないものの、少しだけ動揺している。
「もしかして私のこと気づいてなかったんですか!一方的に話しててすみません。てっきり知っていると思ったのです……」
「あぁ、大丈夫ですぅ。私にはよくあることなのでぇ」
「あの時から、どうしても恩返しがしたかったんです! でも上総ちゃんって怪異退治したらすぐ帰っちゃうでしょ? だから探していたんです」
 この庭は秘密機関ではあるが、重要な場所ではない。ただのくつろぐ庭、スペース。だからこの場に来た人たちには何かと接触ができるのだ。

「あの時は本当にありがとうございました!」
 瑠奈はとびっきりの笑顔で私に言った。まるで何日もそんな思いを綴らせていたかのように。その声は、重くて優しいものだった。
「さよならなのです!」
 そう言ってるなは私の前から姿を消す。残った庭に、一人。

「あれ、姉ちゃんじゃん。誰かいたの?」
 聞きなれた声、双子の弟である越後の声だった。その質問に私は少し考えて。

「いやぁ、別に誰もいなかったですよぉ」
 そう優しく微笑んで言った。

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碧 様!
リクありがとうございました!
瑠奈ちゃんのロリ口調と上総の棒読み語尾伸ばし口調を合わせたらどうなるのだろう…
という、主の勝手な妄想論で組み立てたお話です!
結果的に面白くなってしまったw←