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【 子供扱い、恋人扱い 】 ( No.14 )
日時: 2013/02/02 15:08
名前: 〒... しあち。 ◆InzVIXj7Ds (ID: Ti.DGgQd)





休日。
私と修平さんは家でごろごろしていた。

「可愛いなぁ〜」

ソファに座っていると、修平さんが私の頭をそんな言葉を言いながら撫でてきた。

いや、ね。私が18で修平さんが36で、2倍もの年齢差があるのも分かってるよ。
だけどね、恋人同士としてどうよ。私達付き合ってまだ何もないんだよ?

「あぁ〜可愛いなぁ。ホント可愛い」

そんな思いを抱えているとは露知らず。修平さんは可愛いを言い続けている。

「ねえ」
「可愛いなー」
「ねえ」
「すっぽり収まるサイズ感が何とも言えないなぁ」
「ねえってば!」

どんだけ子供扱いなの。

「うん? どした?」
「……子供扱いしないで下さい。恋人扱いして下さい」

私は小さな声で、でも届くようにハッキリと言った。

「恋人扱い、ねぇ……」

修平さんは撫でていた手を止め、何かを考え込んでいた。が、直ぐにこっちを向いた。
怒らせたかな? と不安になって声を掛けようとした丁度、修平さんが私の肩をトン、と押した。
そしてその上に、よいしょ、と修平さんが乗っかり耳元に顔を近づける。つまり押し倒されている訳で——。

「恋人扱い、つーとこうなりますが?」

今までで聞いた事の無い、低い、艶やかな声が全身を駆け巡った。

「俺の気遣いは無用って事だな……?」

私の視界には、天井と良い笑顔の修平さんが見えた。








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