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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: ビート・ガールズ! ( No.3 )
- 日時: 2013/01/18 23:28
- 名前: 雨月 ◆Dtcgw7lf52 (ID: SnkfRJLh)
@放課後シークレットバンド
「ヒーマーだーっ!!」
放課後。ほとんどの人間が部活へ駆り出され、静まりかえった教室に大きな声が響いた。
「何言ってんのヒロ。やることならいくらでもあるでしょ」
机に突っ伏している真祐に、学級委員の仕事で残っていた椛が淡々と言い放つ。
この2人、他の生徒のように部活には入っていない。
といっても、ずっと入っていなかったわけではない。今年になって、入っていた軽音楽部が廃部になったのだ。
原因は、部員不足。吹奏楽部に部員を取られ、残ったのは真祐と椛の2人だけだった。
「……歌いたい」
「…………そんなこと言ってもしょうがないでしょ」
机に突っ伏したままぼそりと呟いた真祐の瞳には、どこか固い決意のようなものが宿っている。
だから椛も、それを感じ取りつつも拗ね気味に言う。
真祐はもちろん、椛だって音楽はやりたい。けれど、発表する場が無いのだからそれは仕方のないことだ。
「……そうだ!!」
いきなりガタン、と音を立てて立ち上がった真祐に、思わず椛も振り向く。
「無いなら作ればいいんだ!!」
続く真祐の言葉に、椛はその意味を理解した。
今まで何故それに気付かなかったのかと疑問に思うが、まあそこは聞かないで上げようと密かに誓う。
「藤ヶ丘ガールズバンド、始動!」
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