コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 狼たちと同居中。 ( No.78 )
- 日時: 2013/03/04 18:00
- 名前: 朔良 (ID: 2IhC5/Vi)
第5章 あゆみ、和希 【2−2】
うわあ……やばいよこれ。
心臓がやばい。
梅澤さんてかなりのsなんじゃないの?
私がこう思うのにはそれなりの理由がある。聞けば皆さん梅澤和希がsだと思うから!
「白原さん……さすがにそれは……」
「え?」
私は基本雑で、料理も出来るが目分量だ。だからだろう。混ぜ方が超がつくほど適当だったのだ。私はこれで良いと思ったが。
味噌汁を作っていてくれていた梅澤さんが鍋の火を止め、ボールの中に手を入れている私の後ろに周り、後ろから私の手を掴み、大量の豆腐を混ぜ始めた。
(ええええええええええええええええええええええ)
「あ、あの、梅澤さん?! ちょっと近……」
「……どうしたの? あゆみさん?」
耳元で声をかけられ、妙に緊張する。しかも、今まで『白原さん』と呼んでいたのに、『あゆみさん』と呼ばれている。余計緊張してしまうだろう。
以上。
ね? かなりのsでしょう? こう……笑顔の裏の悪、というか!
「はい。こんな感じで良いでしょう」
と言って、私から離れる。
やばい……、私、今絶対顔赤い。
焼き終わり、一つ多く作ったのを私達は味見することにした。私は一口食べ、「意外と豆腐ってばれないかもな」と感じ、梅澤さんにも声をかける。
「梅澤さんも……」
「ああ。すみません、今手が離せないから……食べさせてくれるかな?」
「え?」
確かに、今梅澤さんは味噌汁を持っている。でも、置けば良くないですか?! 絶対からかってる……。
だって、食べさせるって……世で言う「あーん」ってやつじゃないですか! そんなのこんな顔が整った人に出来ない……。
「あゆみさん、早く」
「うう……はい……」
梅澤さんの口にハンバーグを近づける。
「……うん。大丈夫だね」
恥ずかしかった……。
その後、私と梅澤さんと宮野さんとリク君でテーブルを囲い、夕食を食べた。
(豆腐だということはばれずに一安心)
でも、やはり平井さんは混ざらなかった。私に心を許してくれていないんだと思う。でも、聞いたところによるともとから誰かと一緒に居たがらないんだという。一緒に食事をしたことが一度もないらしい。
お世話になってるし、仲良くしないとだなあ……。
ま、その前に梅澤さんに気をつけながら生活するようにしよう。うん。
第5章 完
【次回、平井泉編! 長くなるかもです】