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Re: 響恋〜narukoi〜 ( No.41 )
日時: 2013/05/04 10:24
名前: ミム (ID: r1bonIQR)

もうすぐで家に着く。

なんだか少し別れがたい。
もっと一緒にいたい。


「着いたぞ。」

「えっ、うん!じ、じゃあ…———「なぁ」


いつもより少し低い声で言うから私は思わず視線をそらした。


「な、に…?」

「その、俺もさ、お前のこと名前で呼んでいい?」


多分私の顔は今真っ赤だろう?
嬉しすぎて言葉を失ってしまいそうになる。


「いい、よ…!でも何で?」


こんなこと聞かなければよかった。
私はその後そう思った。


「だってひ、ひなも俺の事名前で呼んでるしさ、俺達友達だし///」


『友達』その言葉だけ強く響いた。


「俺、友達初めてなんだよな…///だから嬉しくて…」


そっか…
友達か————

陸にとっては所詮私なんか友達なんだよなぁ。
なんか悲しい———


———ポタッ


「何で泣いてんの…」


やだっ、私泣いてる…?
ホントよく泣くよなぁ。
情けないよ。


「いやっ、嬉しくってさっ、これ嬉涙だから気にしないでっ!」


こんなの嘘だよ。


「そっかお前優しいんだな。なんていったって俺のと、ともだちだかんな///」

「噛み過ぎだよ〜」


そう言って私達は笑った。

でも本当は違うよ…
苦しくて仕方がない。

友達で入れるだけで嬉しいのに「もっと…」って欲が出てしまうの。
私、欲張りだね…


きっといつか出てしまうと思うの。
この心の奥に秘めた気持ちが———


11話 完