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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 響恋〜narukoi〜 ( No.81 )
- 日時: 2013/05/26 21:23
- 名前: ミム (ID: r1bonIQR)
19話 陸サイド
お前を見ると胸が苦しくなってくるんだ…
この気持ちをお前に伝えると壊れてしまいそうで————
俺は陽菜を意識するようになってから遠ざけるようになった。
今までこんな気持ちになったことがなかった。
急に鼓動が速くなったりある人の顔を見ることで体が熱くなったり———
分かってたんだ。
この気持ちは『恋』だって…
だけど怖かった。
陽菜との関係が壊れるのが。
陽菜は俺の事をどういう風に見えているのを知るのが怖かった。
———ある日の放課後
俺は一度振ったユキに誰にも内緒で理科室に来るように言われていた。
行く気はなかった。
だけど置き手紙には「来なかったら陸君の秘密ばらすからね☆」と書かれていた。
もしかして———と思い理科室に早歩きで行ってみるとそこにはユキがいた。
「陸君、来てくれてありがとう〜!」
「あぁ。で、何?」
「陸君は陽菜のこと好きなんだよねー」
「!」
コイツ…!
「図星?」
「べ、別に…」
「あのさ私と契約してほしいの」
「はぁ?」
「だから2人だけのけ・い・や・く♪」
「意味分かんね。」
「もし破ったら陸君のお父さんの会社潰すから。」
今なんて…?
「分かった?」
俺はユキの目を見るとその目は笑っていなかったことに気付いた。
コイツ本気だ。
「契約って言うのは日下ともう話さないで。分かった?」
「!」
陽菜と話すなってことか?
そんなの———
でも親父の会社が…
「分かった…」
「やったー!じゃあこのことは誰にも言わないでね!また明日ね〜」
ユキはそういうと出て行った。
———ガタンッ
そこにあった椅子に座ると思わず頭を抱えた。
そういえばアイツ○○会社の社長の娘だった。
だから簡単に親父の会社を潰せるだろう。
ごめん陽菜…
マジごめん。
こうして俺は陽菜を避け始めた。
19話 完
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