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ドアを開ける。

緊張していた。

整った部屋の片隅に、丸くなったルミちゃんがいた。

いつもは絶対に見ることのない、その小ささに、息をのんだ。



あの時と似てる。あの時、あの時のルミちゃんは…。


なんで、なんで、気づかなかった。あたし。

こんなに近くにいたのに…。
ずっと一緒にいたのに。

親友なんて、厚かましいことは言えないけれど、でも…。

なんで、こんなになるまで、気づかなかったんだろう。


あたしには、何を言える資格も、ない。


「…真奈実、聞いてくれる…」

静かな声が、部屋に響く。

「怖い。怖くて、学校、行けないんだ…」

唇を、静かに噛んだ。

あたしが、力にならなきゃ。

そんな、決意とともに。