”ありがとう”この日、久しぶりに届いたのはフレディからのメールだった。「フレディ!」あまりの嬉しさに、きゃっと声をあげる。——お客様は、とても幸運ですね。そんな、草宮さんの声を思い出して……。「フレディ、あんたのこと、好きだよ……」告げた声が震える。世界に、1台しかないのだ。フレディしか、いないのだ。あんたは、あたしにとって、すっごく、すっごく、特別なんだよ。もう1度、震える。”まなみ、がんばって”「ありがとう」胸のなかが、なにか温かいもので満ちていくのがわかった。