コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: トライアングル。【参照800突破!夏休み編7話目掲載っ☆】 ( No.112 )
- 日時: 2013/04/28 11:07
- 名前: 奏 (ID: BCsLEi5o)
【サマーキャンプの恋模様】episode8
涙が止まった私を剣はまた強引に連れて歩き始めた。
それでも、手はつないだまま。
なんか、超きまづい。
「あ、あそこで折り返しだな…。」
そう、この肝試しは途中で折り返し地点があるのです☆そこにはでっかい石があってそこにある帰り道のルートが書かれている紙をとってまたそれを見ながら帰るというわけ。そこにはちゃんとペア分の懐中電灯も有るから「9」と書かれてある懐中電灯を取って歩いていくっていうわけ。
「んーと?うわ、恐ろしくめんどくさいな。」
「…本当だ。」
別ルートで帰らなくてはいけない帰り道は本当にめんどくさいルートだった。多分普通の人でも迷うかもしれない。私は地図には超強い&剣も強いのでまあまあ楽勝なのですなー☆
「んと、ここはこっちだな。」
「だね。その先は左に曲がるんだよね。」
「だな。」
私が懐中電灯を持って、剣が地図を持って歩くので自然に手は離れた。それで超ホットした自分もいれば、もうちょっと繋いでいたかった自分がいてなんか複雑。彼氏いるのに、超ドキドキしちゃった。それも、恋愛感情ないタダの幼馴染なのになぁ。ってなんでこんな事思ってるんだろ。
ふと、そんなことを思って歩いていたら悲鳴が聞こえ、その後女子の叫び声が聞こえた。
なんか、「この道あってますかー!」って叫んでるみたい。
「何今のっ?ちょっとさ、いってみよ!」
「うん、気になるな。行ってみるかっ。」
2人で走っていくと1組のペアがそこにいた。
私たちは9番ペア。
普通に考えると、そこにいるのは8番ペア———————
懐中電灯で照らすとカナ達だった。
どうでもいいが、カナは地図はめっぽう弱い。だって地理のテストで散々だったから。だけど、愛李は成績優秀のはずだからこんな道迷うはず無いのに。
「あっ、紅葉ー!!ごめーん、心配かけて。これってさ、この道あってるよね?」
道あってるよ?
と声をかけたら愛李が歓声を上げた。
「ほらー、合ってるって。奏翔、悲鳴出すなんて男子として情けないぞっ☆」
と言い、背中をバンと叩いた。
えっ?あー…悲鳴上げたのカナだったのね。
そーいや、カナ怖いもの苦手って言ってたなあ。
なんか、愛李が言うには目の前にいきなりタヌキやらキツネやら現れてカナがそのたびに悲鳴を上げ、ずっとそんなカナに道があってるかどうかずっと聞かれて、最初は自信があったのだが。だんだん自信をなくしていった愛李が後ろにいるはずのペアに聞こえるように大声で叫んだらしい。
うん…。お疲れ。
ってか、この場面…うわっ、修羅場ですか!!
えっ、なんで修羅場だって?
……あー言ってなかったっけ。
…剣と、カナと愛李と、私。
そう、この4人には複雑な事情があったのです———————