コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: トライアングル。 ( No.26 )
日時: 2013/03/10 19:22
名前: 奏 (ID: M0JnTv1.)

episode8「あの子は私の初恋相手。」〜彩夏side〜

えーっと…

いや、いっつも遥目線だったらつまらないからね。
彩夏で書いてみよーっていうノリですよwww

かるーく箸休めのつもりで書いたら案外結構重要内容になった感じです。www

んじゃ、どぞ。
(この話は、小学生時代の知られざる秘話みたいなのをベースにしてみました。:)

「おやすみー。」

「おやすみー。」

私は電話を切る。

相手は海。いっつもこの時間にかかってくる。私の1日は海ではじまり、海で終わる。




私は夢を見た。
海と楽しく過ごしていたあの日々がよみがえる———————。

その中でも今日はたぶん、2年生の運動会————。

私が海の想いに気づいた時。

「さやかちゃん!早くしないと学校遅れるよ?」

「分かってるってば!あ、海君待ってよ〜。」

「今日は、運動会なんだから、早くしないと僕行くよ?」

「だから、まってってばー…」

私が、海の傍へ行くと、すっと手を差し出してきた。

“ほら、手つないで行こう?”

頷くと、彼は笑った。

“そうそう、その調子。さやかちゃんは笑っていたほうがかわいいよ。”

——————。

『それでは、2−1の団体種目です。台風の目です。』

私は海と同じ組。私とろいから、こけないようにしなきゃ。

「よし、行こう!」

走り出す。よし、今日は行ける!大丈夫だ!!

1つ目のカーブを曲がったときに思った瞬間————————。

「ドンッ!」

痛いっ。…こけたんだ。こけないって決めたのに。

そう思ったら涙が出てきた。

泣きじゃくる私の前にすっと手が差し出された。

「ほら。大丈夫?」

手を差し出すと、彼は笑った。

“さやかちゃんは笑ったほうがかわいいよ。”

小声で私の耳にボソッと言った。

その瞬間がたぶん私の初恋のはじまり。

そこで目が覚めた————————。

私としては、海には伝えるつもりはないけれど、この想いはずっと私の心で生きていくはず。

そう思いながら、私はリビングに降りていった。


携帯が鳴る。 

毎朝の日課。この時間帯でかかってくるのはあの子しかいない。

だって、私の1日はあの子ではじまり、あの子で終わるから。

私のスマホの待ち受けは海と楓の卒業式の写真。

着信はこの写真に載っている私の——————。

「おはよう!彩夏」

「…おはよう。海。」

好きな人