コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: トライアングル。【重要なお知らせ書きました。】 ( No.43 )
- 日時: 2013/03/20 21:02
- 名前: 奏 (ID: M0JnTv1.)
episode10「彩夏の顔と由梨の本心。」〜遥side〜
私が海のことが好きと気づいた日から1週間。
学校は中間テストの時期に入った。
「え〜。いきなり連立方程式?つか、ほとんど復習じゃない?」
「うわっ、1年のヒストグラムとかあるじゃん。馬路あれ意味不明。」
私と海は、数学のテスト範囲表を見ながら喋ってた。
一応、気づかれていないみたい。ちょっと安心。
だけど、最近彩夏がしょっちゅうこちらを見てくる。
やっぱり、海と彩夏って———————————。
駄目駄目。とりあえず今は勉強とバスケなんだから。
バスケでは唯一県の強化選手に選ばれ、中間テスト明けにすぐ3日の短期合宿に行く予定。今が1番踏ん張り時。
「遥ちゃん、ちょっといい?」
「えっ、彩夏どうしたの?」
「ちょっと話したい事があるの。」
そう言って誰もいない女子トイレの中に入った。
「…。ねえ、海のことどう思う?」
「えっ?どういう意味?」
「異性として。意識してる?」
「…。」
「ごめんね、いきなり。だけど、本当に正直に答えて。」
「……。異性としては意識してる。」
「……そっか。…私と海、噂出てるって知ってる?」
「うん。」
まさか———「それ、本当」とか言うの?
「…あれね、実は違うんだ。」
「へっ?」
「私と海は生まれたときからご近所さんでね。まぁ、楓もなんだけど。それで、海と噂が出たみたいなの。」
「…そうなんだ。」
「そう、遥、海のこと好きでしょ?」
「…うん。」
「だから、頑張ってって言いたかったの。きっと海も想いに答えてくれるわ。」
ここで、5分前の予鈴がなる。
「じゃ、行こうか。」
そのとき、私はとても安心した。なんだ、「彩夏ちゃんは海のことが好きではない。」と。
だけど、笑顔の彩夏ちゃんの顔がとても悲しげに何かを言いたいような顔を見ているようで私はどうしても心残りが消えなかった。
「……。何、あの子も好きなの?由梨のライバルじゃない。」
女子トイレで何かしていると思ったら。いい事聞いちゃった。まあ、由梨のライバルはとことん潰さなきゃね。
3人の心が複雑に絡み合う———————。
これこそ、トライアングル。