コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: トライアングル。【重要なお知らせ書きました。】 ( No.52 )
- 日時: 2013/03/23 10:30
- 名前: 奏 (ID: M0JnTv1.)
episode12「片想い同士の電話part2」〜彩夏side〜
「何を?」
「何をって———」
「告白。しないの?」
「しないよって言ったよね?もう、心を傷つけないでよ。」
「ごめんごめん。僕ずっと想ってたんだけど、やっぱり海に伝えたほうがいいよ?彩にはまだ可能性はあるよ。」
「私にだって可能性があるって想いたいよ?幼馴染だし、海の事誰よりも一番に知ってるって自分でも思ってる。だけど、海にとっては私は幼馴染の関係に過ぎない。そして海は海で自分の恋に向かって1歩ずつ進んでる。それは楓にだってわかってるはずでしょ?海の中で幼馴染として位置づけられてる私には恋愛感情を持たない。だからっ…。」
そう言いながら涙が目から溢れてくる。
「…ごめん。彩。そうだね。僕にもそれは分かってた筈なのに…。いやな事言いさせてごめんね。」
「……っ。楓はっ?」
涙でしゃっくりが止まらなくなりつつ楓も聞いてみる。
「僕は完全に分かってるから諦めがスパッと利くんだよ。葉山さんが海とくっついたほうがいいって僕も思ってるからね。だけど、ちょっとだけは海に勝ちたいって思ってる。恋愛も部活も。だから、彩とは違ってこの想いは伝える気持ちだよ。」
「…そっか。楓はそっちのほうがいいのかも。遥に想いは伝えたほうがいいよ。」
「勝率は五分五分だけどね。」
「だねw」
気づけば夜の11時。
「そろそろ寝るね。」
「そうだね。また、明日も朝練あるし。彩は泣き腫らした目で学校に来ないでよね?」
「はーいw」
電話を切る。
そろそろ、あの子からの着信があってもいいはず…。
メールの着信音が鳴る。
〔件名〕ごめん
〔内容〕ごめん。俺今日いろいろ逢って…。
今日は早く就寝するので。おやすみ。
海。
そうか…。海が電話してこないのは珍しいけど何かあったんだ。
私も今日は早めに寝よう。
そう想いながら楓に言われたとおり、泣き腫らした目をマッサージするため1階に下りていくのだった。
「スキンケアどうしよう…。この目…。」