コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: トライアングル。【ついに参照300突破!ありがとう(泣】 ( No.58 )
- 日時: 2013/03/24 13:28
- 名前: 奏 (ID: M0JnTv1.)
episode15「6月の雨模様」〜遥side〜
>>54からの続きとなります。
「彼女?」
「ハハッ。嘘嘘。姉貴からのプレゼント。いい趣味してるよね。」
「そっか…。いいハンカチだね。海に似合ってるよ。」
一瞬、胸が止まりそうだった。彼女いるの?と。
まだまだ、チャンスはある。自分に言い聞かせる。
「ねぇ…。海って好きな人いるの?」
英語の授業で思い切って聞いてみた。
海が珍しく教科書を忘れたから、席をくっつけてるからといろいろ言い訳はできるのだが、やっぱり聞いてみたかった。
「え、俺?んー…気になるなーって人はいるかな?」
えっ?馬路?
「2年生なの?」
「まあ。後輩とか先輩とかあんまり関心ないし。それなら同級がいいかなーって感じ。」
「そうなんだ…。」
「ってか、聞いてどうするの?ww」
「ん?ただ聞いてみたかっただけだから気にしないで!」
適当にごまかす。本当は好きな人を名指しで聞きたかったんだけど…。
まあ、今はこの現状で満足。
海と話していられるだけで。こうして笑っていられるだけで。
しかし、期末テストを間近に控えたある日2—Cに激震が走った。
あの、ぶりっ子自己中宮下由梨が海に告白をしたと。
しかし、肝心な結果を誰1人知らない。
海と宮下さん?似合わないよねー…。
いやいや、なんだかんだ言って結局くっつく手もありそうじゃない?
噂は流れ続けた。
そして、期末テストの最終日の放課後に事実が述べられた。
【海は由梨を振った】と。
私を含め、クラス全員が安堵と納得の顔で満ち溢れた。
なんだ、由梨でもぶれないか——と。
そんなのは1日で破られた。
次の朝。
「おはよー。」
今日はテスト明けで朝練は無いので通常登校。しかし、何やら2年生の掲示版に女子生徒がかなり集まっている。
「あっ、遥!!見てこれ!!」
2年生の掲示板に堂々と何かが張り出されてる。いつもの時期なら生徒会発行の新聞が掲示されている筈。
「何これ…。」
目を疑った。
【2年の美男子大和海!学校帰りに○○とラブラブデートか!?】
【2−Cの「桜男」で知られる大和海。全学年の女子が憧れている大和だが、彼女はいないと思われていた。しかし、我が新聞部はある決定証拠写真を入手した。この写真は期末考査1週間前に撮影された。写真は大和とこの中学校の制服をきた女子生徒が仲睦まじく手を繋ぎ、女子生徒の家の前でキスをしている様子を入手することに成功した。今後も目が話せない。そして、大和の彼女は誰か—————?】
6月特有の雨模様の朝だった。