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- Re: 禁断果実〜兄妹恋愛〜【参照1000突破!感謝】 ( No.108 )
- 日時: 2013/04/04 12:48
- 名前: ミム (ID: akJ4B8EN)
21話 春美サイド
私は手を引かれてホテルの中に連れ込まれた。
なんだかいつもと違う。
———ガチャ
葵君は部屋の鍵を閉めた。
「裸になれよ。」
「え…」
一瞬何を言っているのか分からなくなった。
「そ、そんなことできるわけないじゃない///」
「お前俺のために忘れさせてくれるんだろう?」
葵君の目はもう輝きがなかった。
いつもキラキラしてる目が私は好きだった。
「早くなれよ。」
「わかったわ。」
もしこれであなたと私がしたら元通りになってくれる?
それなら私は———
私は一つ一つ服を脱いでいった。
でもさすがに下着までだ。
「お前綺麗だな。」
そう言って唇を重ねた。
でも今の貴方は貴方じゃない。
だってそんな台詞言わないでしょ。
「ん…」
———はぁはぁはぁ
部屋に吐息が響く。
「っく…っっク———」
これは自分の声?
「春美…」
やだっ何で私泣いてるのっ。
だけど涙が止まらない。
だって葵君なのに葵君じゃないの。
怖い…
泣いている私に気付いたのか葵君はベットから離れると私を見た。
「ごめん…」
えっ…
「ごめん…もう俺にかかわるな。」
何で…?
私が泣いてたから?
なぜかホッとしたのに胸が苦しい。
私は急いで服を着て葵君を追いかけた。
「待って————!」
葵君は振り向かず立ち止った。
「どうして?どうしてなのっ?」
言葉が浮かんでこない。
とにかく聞きたいの。
どうして私を離したのか。
それと何でもうか変わっちゃ駄目なのか。
聞きたいのっ。
「なんでだろうな…」
「葵君っ!」
このままじゃ私の前からいなくなっちゃうっ。
私は葵君の腕をつかんだ。
———チュ
「!」
葵君は私のほほにキスをした。
私はそっと葵君のほうを見ると目の輝きを取り戻していた。
「葵くっ————「お前は俺のことをあきらめろ。」
「え…?どうしてっ?」
「俺にはお前がもったいない。だからもっといい男見つけろ。」
そう言って私の目の前からいなくなってた。
2度目の失恋かぁ…
これで本当に諦めれそうね。
あんなこと言われたら諦めるしかないじゃない。
「ッ————っく」
貴方の事本気で好きだったわ。
ありがとう、葵君。
21話 完
