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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 禁断果実〜兄妹恋愛〜【更新しましたっ】 ( No.137 )
- 日時: 2013/04/10 18:12
- 名前: ミム (ID: akJ4B8EN)
26話
「え…」
思わず声を殺した。
本当は「何でなのっ!?」そう聞きたかった。
だけど聞けなかった。
あまりにも貴方が優しい笑みを見せるから…
「じゃあねリマちゃん。」
「はい、それでは…」
突然別れ話を斬りだされた。
だけどそれを言う利樹さんの顔がどこか切なくて悲しい顔だった。
だから私は何も言えなかった。
———ガチャン
家に帰るとそこにはお兄ちゃんがいた。
「あっ…帰ってたの…?よかった、心配したんだよ…!」
「そう、じゃあ俺もう行くわ。」
「行くってどこに行くの?お兄ちゃんの家はここなんだよっ…!」
「………」
「どうして黙るの…?」
もう意味がわからない。
今日は最悪の日だ…
利樹さんどうして私と別れようと思ったの?
もう嫌いになった?
どうして?
言ってくれれば私直すよ。
すべてあなたの好みに変えるからだから…
「お前何で泣いてんの…」
「えっ…わた、し泣いてるっ…ッ?」
「うん、泣いてる。」
「そっかっッ…じゃあッねっ…!」
泣き虫だな…
何で泣いてるんだろ?
———パシッ
「待てよ。何かあったんだろ…?」
「な、何もッ無い、よ…ッ」
———フワッ
お兄ちゃんが私を抱きしめた。
「や、やだっ…」
もうお兄ちゃんに頼りたくないの…!
いつも迷惑ばかりかけて嫌なのっ。
「黙れ、俺がこうしたいんだよ。お前は黙ってろ。」
そういったお兄ちゃんの声が少しだけ枯れていたことに気付いた私は少しだけ抱きしめ返した。
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