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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 禁断果実〜兄弟恋愛〜 ( No.34 )
- 日時: 2013/06/09 11:34
- 名前: ミム (ID: r1bonIQR)
8話 葵サイド
俺はリマが好き。
だけどそれは許されないと知っていながらの恋だった。
あいつには俺がどんなふうに映っているのだろう?
———4年前
「お兄ちゃんご飯粒ついてるよ。」
そう笑ってリマは俺の口周りに着いた米を手で取り自分の口の中に入れた。
———ドキッ
なぜかドキドキする。
「…………」
俺はこのころ反抗期だった。
親と話すのもめんどくさい。
勿論リマとは…
正直わからない。
もしかしたらこのドキドキするのもそうかもしれない。
そう自分に言い聞かせていた。
「アハハっ!お兄ちゃん可愛い!」
「うるせぇ。」
「!」
リマは冗談半分で言ったのかもしれない。
だけどなぜかその時は無性に腹正しく思った。
次の日学校(部活帰り)から帰ってくると———
「葵ーご飯で来たわよ!」
「………」
「葵?」
「………」
何も答えなかった。
うざい。
うっとうしい。
「葵!」
「うるせぇんだよ、くそババア!」
———バンッ
壁を叩くとそのまま公園に向かった。
その日は雨だった。
「さみぃ…」
でも帰れない。
うざい母親の顔なんて見たくもない。
帰ったらおれが負けなような感じがした。
勝負なんて初めからないのに…
「リマ…」
なぜかリマの顔が浮かんでくる。
なんでだよっ!
あいつは俺の家族で妹だ。
自分が気持ち悪い、いや気色悪い。
———パシャパシャ
誰の足音だろう?
振り返ってみるとそこにはリマがいた。
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