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14話


「ねぇ聞いた？春美先輩と葵先輩付き合ってるんだって…！」


「え〜、ショックー！でも春美先輩なら諦めつくよねー。」


そんな言葉があちこちから聞こえる。


本当だったんだ。
本当も嘘もないことも知っている。
だけどお兄ちゃんが言ったことはまだ信じ切れてなかった。
だけど本当だったんだね…。


「アレ、葵先輩と春美先輩じゃない？」


「うわっ、どれどれ。ホントだぁ〜！」


私は視線をそちらに向けるとそこには2人がいた。

春美先輩はお兄ちゃんにお弁当を作ってきていたみたいだ。
なんて…
私、失恋したんだよなぁ…


「葵君私お弁当作ってきたの！一緒に食べましょ♪」
なんて会話が聞こえてくる。


私はその場から逃げたくて急いで教室に戻った。


「はぁはぁはぁ———」


「リマ、どうしたの？？そんなに息荒れて。」


「あ、別に何もないよ。それにしてもおなかすいたなぁー！」


「そうだね、そろそろあたしたちも食べようか。」


「うん！」


もう心配はかけたくない。


「そうだっ！明日2年生にイケメンの転校生が来るらしいよ！」


「そうなんだ！どんな人か楽しみだね。」


『転校生』
それはワクワクする言葉だ。
どんな人が来るのかなぁ…？