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人は顔で決まる。
そう幼いころから教わった。
母親から…


———小学５年生の頃


「いやぁぁぁ！！」


「！」


今日も朝から母親の悲鳴が聞こえる。

ママは昔モデルだったらしい。
だけど自分より綺麗なモデルが出てきてから売れなくなった。
そして男も全部そっちに行った。
そのようなことがインターネットに書かれていた。
噂か事実なのかはどちらでもいい。


「利樹ぃぃーーーー！ママの顔綺麗…？？？」

「ママは…いつも、綺麗だよ…。」


———バシッ


「ッーーー！」


僕は殴られたのだろうか？
もう分からない。
誰に殴られたのかも…
あぁ、昔に戻りたいなぁ…
パパ———


「ママが綺麗？あんたはいいわね、綺麗な顔して。誰のおかげ？」

「ママの、おかげで、す…」


「プはははっ！！そうよね！ママのおかげだよねっ！でもね、みんないなくなるの。パパも他の男も。どうして？？」


———ガシャーーーン


「うわぁぁぁぁあ！全部あの女のせいだわ。————((ブツブツ」


もうやめて。
もう十分綺麗だから。
もうやめて…ママ———


それから母はその女の人に暴行をし捕まった。
いつからだろう。
俺は人は顔だと思い始めたのは。

内面なんかどうでもいい…
そう思ってきた。


でも君が変えてくれた。
君はすべてがきれいな人だった。


16話　完