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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 禁断果実〜兄弟恋愛〜【参照900突破!】 ( No.92 )
- 日時: 2013/03/31 20:08
- 名前: ミム (ID: akJ4B8EN)
17話
「リマちゃーん!!」
「!?」
後ろを振り返ってみるとそこには女子に囲まれた利樹さんがいた。
「もう弁当食べた?」
「いえ…、まだですけど…」
「なら俺と一緒に食べよ。ちょっと待ってて、教室から弁当持ってくるから!」
「あっ、…」
行っちゃった…!
利樹さんは何だかこの間と雰囲気が違う。
とても暖かいというか…
「ごめん、待った?じゃあ行こうか。」
着いたのは裏庭のベンチだった。
そういえばここ久しぶりだなぁー。
利樹さんはベンチにハンカチをひくと「ここでいい?」と私に聞いた。
「はいっ。でも何でベンチにハンカチなんて…」
「あっ、ごめっ…ここのベンチ汚いからリマちゃん座るの嫌かなって思って…」
「ありがとうございます。でも私別に平気ですよ。」
「そう、君は他の女子とは違うんだね」
なぜか利樹さんは1人ごとのようにつぶやくとベンチに付いた汚れを手で振り落とした。
手が真黒だ。
「クスッ」
「えっ?俺なんか今面白いことした?」
「いや、優しいんだなと思って…って…いや別にほめたわけじゃないですよっ!」
「素直じゃないなぁw」
「はいっ。」
私は自分のハンカチを利樹さんに渡した。
利樹さんはものすごく驚いていた。
あっ、もしかしてこのハンカチがプリキュアの絵だからかな?
私は俯くと目を少しだけ伏せた。
「リマちゃん…」
「はっ、はい!」
「ありがとう。」
「えっ…?」
そこにはなぜか嬉しそうにほほ笑む利樹さんがいた。
その瞬間、なぜかとても鼓動が速くなった気がした。
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