コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

真夜中の図書室4 ( No.11 )
日時: 2013/04/29 15:27
名前: ゴマ猫 (ID: Mx34GQYU)

そこに居たのは、長い黒髪の少女。
まるでその場所に溶け込むように、佇ずんでいた。

「で、出たぁ〜っ!!」

マジか? マジなのか?
若干パニクっていると、お化けに話しかけられる。

「ねぇ」

お化けが喋った?
何、最近のお化けって話すの?
うん? よく見ると足がある……人間じゃん。

「……そこで何をやっているの?」

恐る恐る聞いてみる。

「本を読んでいたのよ」

感情がないような、淡々とした口調で話す。

本? 夜の校舎で?
こいつ何言ってんだ?

「えーっと何でこんな夜に?ってかどうやって入った訳?」

「夜の図書室で本読むのが好きなのよ……昼間に窓の鍵を開けておくと入れるわ」

おい!!
どんだけ警備甘いんだこの学校は!!
窓の鍵くらいチェックしとけ!!

「あなたこそこんな夜中に何をやっているの?……まさか泥棒?」

「ちげーよ!!ってかお前には言われたくないぞ」

「ならどうして?」

「それは……この学校に夜になると、出るって言うお化けを探しにきたんだよ」

そう言うと謎の少女は、クスクスと笑う。

「あぁそれはきっと私ね。昼間の図書室は、人が居るから嫌なのよ」

いやいや、そう言う問題ではないだろう。
人嫌いはまぁ良いとして、忍び込むのはマズいだろう……まぁ俺も人の事を言える状況ではないのだが。

「見つかったらマズいだろう?」

「平気よ。物音さえたてなければ気付かれないわ」

忍者かお前は!?
そんな平行線の話しをしていると、後ろから声がかかる。

「お〜い水島!!何か見つかったか〜?」

赤坂は一通り見終わったらしく、こちらへやって来た。
そして謎の少女を見た瞬間に叫ぶ。

「う、うげぇ〜!!出たぁ〜!!」

ご丁寧に、さっきの俺と同じリアクション+声がデカい。

「よく見ろ赤坂こいつは人間だ!!」