コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

日常の風景2 ( No.5 )
日時: 2013/04/29 15:49
名前: ゴマ猫 (ID: Mx34GQYU)

名前は 進藤かおり 幼なじみなんて言うと聞こえは良いが、そんなに良いものではない。
黙ってりゃ顔は可愛いのだが、いかんせん性格が男っぽ過ぎる。
もっとこう女らしさっと言うか、そういうのが足りないんだよな。
だがその性格のおかげか俺と仲は良い
腐れ縁ってやつか(腐って糸引いてる感じだけどな)

「あははっ大げさだなぁ〜。素直に嬉しいって言って良いんだよ?」

「俺はドMじゃねぇんだよ」

「まっそれはともかく、急がないと遅れるよ〜!!」
そう言うと、かおりはダッシュで坂を登り上がる。

「誰のせいだ!!誰の!!」

俺の声は虚しく響き渡った。


教室に着くと、ツンツン頭のイケメン野郎が話しかけてくる。

「よぉ水島。今日はえらく遅せぇじゃん」

「色々あったんだよ色々な」

こいつの名前は 赤坂大地 俺とは小学校時代からの付き合いで良く一緒につるんでいる。
部活はサッカー部で、褐色の肌と流行りの髪型で女子の間で人気があるらしい。
なんつーかモテると言う言葉は俺には縁遠いものなのだが、何をどうしたらモテるのかサッパリである。
うらやましい奴め。

「何だ?進藤さんとまた痴話喧嘩したのか?」

「原因の一部ではあるが、誤解を招く言い方はやめてくれ」

ふーんと言った表情で話しを変える赤坂。

「まっ良いけどさ。それより水島この学校の七不思議って知ってるか?」

「七不思議?んなもんただの都市伝説だろ?」
トイレの花子さんだとか、音楽室の絵が動くなんて話しは迷信に過ぎない。この21世紀に何言ってんだこいつは?

「それがよ、そうでもねぇのさ。今月に入ってもう10人も見たって話しだからな」

「見たって何をだ?」

「だから幽霊だよ。お化け」

何だかどう反応したら良いか困るな。
優しくお化けなんて居ないんだよって言ってやるか、それともスルーしとくか……そう考えていると赤坂は話しを続けてきた。

「確かに疑う気持ちは分かるが、信憑性が高いんだよ10人が10人とも同じ目撃情報だし」

「警備の人とかじゃねぇの?」

「見たのは図書室で、しかも女の子らしいぞ。真っ暗の中で月明かりでうっすら見えたそうだ」

もうその時点で、信憑性薄いじゃねぇか!!
そうツッコミたかったが、話しが長くなりそうなのでやめておく。

「んで、そのお化けとやらの謎は解けたの?」

ふっふっよくぞ聞いてくれましたとばかりに、赤坂は胸を張り力強く言った。