コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 平均少女の恋 ( No.12 )
- 日時: 2013/11/11 16:36
- 名前: ミム (ID: MbtYH2rf)
———ガラガラ
「あっ、坪井君来たよっ!」
坪井?と思い私はそこに視線を預けた。
するとそこには俺様男がいた。
坪井って言うんだぁ。
知らなかった。
———ドンッ
「えっ!?」
私は急に梨乃に背中を押された。
「行ってきなよっ!」
梨乃はまたニヤニヤしながら私を見る。
「もお、からかわないでよっ!」
しかし少し顔が赤くなるのが分かった。
別に恥ずかしいとかそんなんじゃないの。
ただ分からないけど顔に熱が伝わってくるのが分かった。
でももう一度お礼言っといた方がいいよね…?
だってあの時もし坪井がいなかったら私はきっと今頃大惨事なのだから。
別に喋りたいからとかそんなんじゃないから。
そう何度も心の中で唱えるように坪井の机に向かった。
坪井はまた寝ている。
コイツよく寝るなぁー…
なんて思いながら顔を眺めていた。
それにしても何度も思う。
とてもきれいな顔だと———
どんな遺伝子を混ぜればこんな綺麗な顔になるのか?なんて考えていた。
「何?」
急に坪井が私の方を向き言葉を放った。
何気に上目遣いになっているのがある意味恐ろしい。
こんな顔で言われたら何も言えないじゃないか…!
「いやっ、別に…」
そう言ってその場から離れようとした。
その時———
———ギュッ
坪井が私の袖腕をつかんだ。
思わず反応してしまう。
「///」
本当に好きじゃない。
ただ顔がかっこいいからドキドキしているだけだ。
私がこんな奴に恋をするわけがない。
なんども心の中の自分に伝えた。
「何か言いたいことあるんだろ?」
起きたばかりの坪井の声はいつもより低くとても甘い声でドキドキする。
「えっ、き、昨日はその…あ、ありがと!」
「それだけ?」
「えっ?」
「愛の告白かと思ったのに、残念だなー」
コイツーー!!
「あんたに愛の告白なんてするわけないでしょ///」
思わず声が高くなる。
「俺、あんたじゃないから。」
「へ?」
「坪井瞬だから。」
「し、知ってるわよ…!」
「なら、呼んで。」
さすが俺様だ。
私を苔にするつもりだな。
「何でよっ…!?」
「三紗はひどいなーー、あぁ、俺の事あんただってぇ!」
「わぁぁっぁ…!!」
急に大声で言うから一斉に皆はこっちを振り返り、私を冷たい目で見た。
「わかったよ!!つ、つつつつつ坪井。どうよ!?言えたでしょ!?」
「なんか『つ』が無駄に多いんですけど。」
「いいじゃん、もう良いでしょ///」
———フサッ
頭の中が真っ白になる。
坪井は私の頭を急に撫で始めたのだ。
「よくできました。三紗」
「私は犬かっ///」
坪井はうっすら口角をあげた。
初めて見たその笑顔は今にも倒れそうなくらい眩しかった。
1章 完