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Re: 平均少女の恋 ( No.17 )
日時: 2013/06/03 16:22
名前: ミム (ID: r1bonIQR)

「あっ、じゃあ俺らもう帰ります!もう遅いんで。」


時計にふと視線を映してみるともう夜中の2時だった。


「三紗ちゃんこんな遅いのに一人で危ないから親御さん呼ぼうか?」

「いえ、大丈夫です!」


さすがに親に迎えに来てもらうのも恥ずかしい。
だってもう私高校生だよ。
一人で夜道ぐらい歩けるよぉ。


「でも心配だなー。最近悪い噂ばかり聞くし…」

「大丈夫ですって!私こう見えても合気道できるんですよ!ハッ!ハッ!」


私はその場で合気道を披露した。


「おぉー!すごいね!」

「合気道だけは昔から唯一私の取り柄だったんです!だから「送っていきます」

「えっ!」


思わず驚いてしまう。


「そりゃあよかった!三紗ちゃんが大丈夫だと言っても心配だからねー」


おっちゃんはホッと安心した。


「いや、大丈夫だからっ。私————」


———ガシッ


いきなり椎名が私の手をとり店を飛び出した。


「どうしたの!?急に…私本当にだ————」


———バンッ


「!」


急に私の後ろにあった木に手をつく。

その目は何かを思い知らせる目で私は動けなかった。


「お前も女だ。所詮こんなもんだ。」

「ッ—————!」


言葉が出てこない。

だって、そうだと思ったから。
私も所詮女だ。
いくら女として力が強くても男には負ける。


「分かった。」

「よしっ、帰るか!」


まるで何事もなかったかのようにいつも通りの椎名になると一緒に帰ることにした。


「三紗ちゃん。」


な、なんだその呼び方は…!?

思わず私は引いてしまう。

いくらなんでも三紗ちゃんはやめて欲しい。
その声に「三紗ちゃん」は合わないよー


「あの、その呼び方は…」

「えっ、何か間違ってるか?」


ケロッっとした顔で椎名は言った。

そんな顔を見ると逆に意識してる私が恥ずかしい。


「いえ、何も…」

「プッハハハハハハハ————!」


急に椎名が笑いだした。


「いや、何にもねぇよ、ただ試しただけ。て言うかお前上の名前なんて言うの?」


なんか無性に腹正しい…
でもなぜか椎名は憎めない奴だ。


「渡辺」

「マジか!?ハハハハハ————!」


するとまた椎名は笑いだした。

私なんか変なことしたか?
もしかして————


「笑い茸食べたの!?だからおかしくなっちゃったの!?」

「いや、違うから。っとまぁ俺が笑った理由はだな「てうか笑い茸ってどんな味だった?おいしかった?」

「渡辺俺が笑った理由はだな「どこで手に入れたの!?」

「いやだか「どんな色!?どんな形!?」


私の頭は笑い茸でいっぱいだ。
だって食べたら急に笑い出すんだよ?
そんなものどこにあるか気になるよ!
もしあるとしたらめったに笑わない栗○類とかに食べさせてみたいなー


「渡辺…お前頭大丈夫か?」

「大丈夫だけど…」

「ならよかった。お前ホント変な奴だなー」


本日二度目の変な奴ですか?


「お前平均そうに見えて性格だけはあれだな。まぁいい。」


そんな言葉を最後に私達は一緒に帰ったのだった。


2章 完