コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 平均少女の恋 ( No.18 )
- 日時: 2013/06/05 21:39
- 名前: ミム (ID: r1bonIQR)
3章
「三紗!」
「は、はい…!」
まるで眠りから起こすように梨乃は私を大声で呼んだ。
「何?」
「私実は好きな人出来ました///」
「えーーーーー——————!」
驚く事にも無理がない。
なんといったってあの梨乃が恋をしたのだから。
そう、梨乃は昔から鈍感で男に全く興味がなかった。
告白をされても悪気がないのだが「ん?誰?」と簡単に言ってしまう人なのだから。
だから私は驚きを隠せなかった。
「だ、誰!?」
身を乗り出すかのように梨乃に聞くと梨乃は少しうつむいた。
「三紗、声大きいよ…」
梨乃は耳を赤く染めていた。
これはマジだ。
私はそう感じた。
梨乃は昔からあんまり照れるという事がなかった。
「あんた、マジなんだね…」
「え?」
「で、その梨乃を虜にさせた男はどこにいるんだ?」
私は出来るだけカッコいい人を指差していくと梨乃に聞いた。
「あの人か!?それともあの人!?」
「違うよ三紗。」
「ん、違うってどういうこと?ここの学校の人じゃないの?」
「実はその…///」
急に梨乃はもじもじし始めた、
「この人ですっ///」
思わず目をパチパチしてしまう。
それにも無理はない。
梨乃が好きなのは画面の中の大物アイドルなのだから。
「え、まさか…好きな人って———」
「そう、私の好きな人は蓮様です///」
じぇじぇ!?
思わずそう言ってしまいそうだった。
あっ、ちなみに「じぇじぇ」っていうのはいま朝ドラでやってるアレだよ、アレ!————ってまた妄想の世界に行きそうだった!
セーフ、セーフ…
「で、話したことあるの?」
駄目もとで聞いてみた。
「あるよ。」
「え?」
思わず耳を疑う。
「話したことあるの?」
「だーかーら、あるって!」
「えーーーーー!!」
本日二回目の驚きだ。
だってあの蓮様と話した事があるとは…
やっぱり梨乃はすごい。
ただの不思議ちゃんじゃなかった。
「どんな会話したの…?」
「えっと会話って言うか…『彼氏はいますか?』って聞かれたの///」
思わず目が点になる。
「それマジ?」
「うん。」
マジなようだ。
梨乃は昔から嘘はつかない子だった。
その日は話題はこれで終わった。
私は家に帰るとインターネットで早速調べてみた。
すると—————
「え…」
そこには『蓮さまは遊び人』『私城野蓮に遊ばれました』————などが書かれてていた。