コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 平均少女の恋 ( No.21 )
- 日時: 2013/06/08 13:21
- 名前: ミム (ID: r1bonIQR)
———次の日 放課後
今日も梨乃は城野蓮=蓮様の話をしていた。
私は正直どこがいいのか分からなかった。
もともとアイドルに興味がないのにどう頷いてあげればいいのかが分からない。
だけど城野蓮は知っていた。
城野蓮は4人グループの中で一番人気が高い。
だからグループではあまり出ず一人で活躍しているみたいなもんだった。
確かに顔はカッコいいが坪井には及ばないだろう———って何で坪井が出てくるのよ!
まぁとにかくそれほど人気が高いということ。
「それでねっ、今度一緒に遊びに行こうって言われたの///」
もうそこまで発展していたとは…
とにかく梨乃を傷つけないように止めないと…!
「梨乃、あのさ、どこで城野蓮と出会ったの?」
「えっライブでだけど…」
ということはもとからファンだったってことかぁ…んーどうしよう?
「三紗どうしたの?」
心配そうに梨乃は私の顔を見つめていた。
きっと私が複雑な顔をしていたからだろう。
いやもともと顔は複雑だが———って自分で汚すな…!
「三紗?」
「あぁ、ごめんごめん。何でもないよっ…!で、いつ行くの?」
「明日だよ。」
「えっ!」
驚いた私を梨乃は少し困りながら見ていた。
「だよね…いきなり三紗もあの蓮様と出かけるっていったら驚くよね…私遊ばれてるのかな…?蓮様結構遊び人見たいだし…」
知ってたんだ…
そりゃ知ってるよね…
梨乃は何と言ってもファンなんだもんね。
「だ、大丈夫だよ!ほらネットは嘘の情報多いしさっ…!」
あわててカバーをするが梨乃はそれに気付いていたのか少し苦笑いになっていた。
そんな梨乃を見るたび胸が苦しくなる。
「あのさ、三紗…明日着いてきてくれない?」
「えっ、いいけど…でも私邪魔になるし…」
「いいのっ。それは全然。」
「う、うん。」
『それは』って言うことはまだ何かあるのかな…?
「実は明日急にメンバーと女の子たちが来る事になったみたいなの。」
梨乃の言葉に胸が打たれる。
「え、じゃあ…「って、ただの合コン見たいだよね…!なんかごめんねっ!」
そう言って梨乃は去っていった。
梨乃はものすごく傷ついている。
そんな私にいったい何ができるんだろう?
その日はその事で頭がいっぱいだった。