コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 平均少女の恋 ( No.5 )
- 日時: 2013/11/11 16:14
- 名前: ミム (ID: MbtYH2rf)
「わわわわ私が彼女ですか!?」
思わず何度も噛んでしまう。
だって私がこの人の彼女とかありえない。
この人だったらもっとほら、いるでしょ!
ほら、こう綾○は○かみたいな人が。
なのに何で私!?
絶対これは裏があるなぁー
「そうだ。お前が俺の彼女だ。なんか文句あるか?」
「それはありますよっ!お断りです!ごめんなさい!」
「はぁ?どこが不満なんだよ?この顔が見えないのかぁ?」
そういうと男は私の顔に自分の顔を近づけた。
あと2㎝で当たってしまいそうだ。
それにしても綺麗な顔だなぁー…
細長の切れ目、シュッとした輪郭、鼻筋の通った鼻、形の綺麗な唇。
こんな顔を見たことはない。
もしこの人が俳優に入るとしたらすぐに人気が出てしまうだろう。
「そ、それは綺麗なお顔ですけど…」
「ならどうして付き合えない?」
「だってそんなのおかしいじゃないですか!?まだ私達あったばかりなんですよ!それに私が貴方の名前を知らないことくらいでどうして付き合わなければならないんですか!?絶対何か企んでますよね?」
「別に企んでなんかねぇよ。お前の事がす、すすす」
「す?」
「するめに見えたんだよ!」
「はぁ…?」
一瞬空気が凍った気がした。
いや確実に凍った。
するめ……
何で私がするめなんだーーー!?
「もう失礼します!」
私は男の顔を睨みつけると学校の庭に向かった。
それにしても綺麗な顔だった…って私惑わされるな!
「しかし何でこう私は平均なのかねぇー」
———ドンッ
「いててて…」
ボーっとしていた私は誰かとぶつかってしまった。
これは確実に私が悪い。
「あのっすみま———」
思わず言葉を失った。
そこにはいかにも厳つい男がいたのだ。
や、ヤンキー!?
「ッ………!」
男は私を睨みつけると近づいてきた。
もう私の人生はここで終わるだろう。
あぁ、お母さんお父さん。
私平凡だったけどそれなりに楽しかったよ。
ありが———
「お前…」
「は、はひっ…!」
「最高だなーーーー!!」
は?
思わず目をパチパチしてしまう。
何でヤンキー男が私の携帯に付いているウサギのストラップを握りしめているのだ?
しかもとても目がキラキラしているじゃないか!
「あのぉー……」
「あぁ、すまん…!俺は椎名竜だ!」
「は…はぁ…その先程はすみませんでした!」
思い切り頭を下げるとヤンキー男、椎名は私の肩をつかんだ。
「!」
「そんなことは別にいいんだ!かまわない!でもお詫びにと言ってこれをもらっていいか?」
椎名は私のウサギをまだ握りしめていた。
「どうぞ…」
そう言っとかないと殺されそうな気がするのだ。
気に入っていたけど仕方がない事だ。
「うっしゃあああ!!」
「!」
「じゃあまたな!」
そう言うと椎名は私の目の前から消えた。