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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 危険な猛獣(♂)拾いました。〜彼は発情期〜 ( No.12 )
- 日時: 2013/03/10 19:35
- 名前: 珠紀 (ID: CSYaft37)
あれから、あの男の子は現れなくなった。
あんな雨の中放り出したのは少し気になっていたが…この様子だと家に帰ったのだろう。
…本当に人騒がせな人。
だけど、この頃誰かにつけられている気がする。
もしかして、あの男の子?
今は学校の帰り道。
外は暗くここにはあまり電灯がない。
少し怖い。
私が足を止めると後ろの足音も止まる。
これは間違いなく…
「ストーカー…っっ」
私は勢いよくその場から走る。
怖いよっっ怖いっ!
後ろの足音は追いかけるように速くなり、私に近づいてきた。
「いやっっ!」
誰かっっ!
「うわぁあぁぁぁぁぁ」
だけど聞こえてきたのは、太い男の声だった。
恐る恐る後ろを振り返ると、あの時の男の子が中年男につかみかかっていた。
「おっさん、そーゆーの良くないと思うよ?…もうこの子につきまとうなよ…」
「え…」
この男の子は助けてくれたのだろうか?
一瞬でもこの男の子がストーカーなんて思ったことが申し訳なくなった。
それから中年男はおぼつかない足取りで走り去ってしまった。
「大丈夫?」
「ぁ…ありがとう」
しゃがみこんでいた私に差し出された手を怖ず怖ずと握った。
…あれ?
「ぁの…もしかして熱、あります?体温がすごく高いんですけど」
「ぁー…なんか怠いとっっ…」
男の子は喋っている途中で私に倒れ込んできた。
「ぇ…ちょっっ!?」
気を失っているようだ。
「えーっっ!?」
…ん?
少しこの前より痩せてる?
もしかして、あの後から何も食べてないの?
それもなんか…
「臭う…」
お風呂も入ってなかったり…?
「えー…嘘」
いやいや…それより。
「…」
この状態どうしよう…。
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