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Re: 危険な猛獣(♂)拾いました。【*アンケート開始っ!*】 ( No.150 )
日時: 2013/04/02 03:39
名前: 珠紀 (ID: gnqQDxSO)

〜奈々side〜

『大から奈々ちゃんを奪うから』

「う…奪う…って…」

それって…え?

「ーーーーーーーー…」

体温が急激に上昇した。

「あのっ別に私…っ大ちゃんのことは…」

「奈々っ!」

「!?」

声の方を振り向くと、大ちゃんが息切れをしながら立っていた。

「大ちゃん」

「お前なんかに奈々は渡さない」

「…来たんだ」

大ちゃんと陽斗が見つめ合う。

「大ちゃん、口切れてる…!」

私は大ちゃんに駆け寄りハンカチを添える。

「痛そう…大丈夫?」

「あ…ぃや…ぅん…」

「陽斗、ちゃんとさっきのこと大ちゃんに謝って?」

「…」

陽斗は嫌そうに大ちゃんを睨みつけている。

だけど、すぐに口を開いた。

「大…ごめん」

「…」

「でも、奈々ちゃんの件は別。渡さない…」

その言葉を聞いて大ちゃんの表情が歪む。

「奈々ちゃん」

「えっ!?」

いきなり、私に振られ驚く。

「俺に猶予をちょうだい?今のままじゃ確実に大の方が上」

「猶予…?」

大ちゃんも口を開く。

「俺と鈴木。2人と1日ずつデートして決めるのはどうだ…?」

「で、デートォォォォォ!?」

そんなっ!

なんで2人は勝手に決めてくの?

「…いいよ」

陽斗もあっさり頷く。

「ねぇっ!待ってよっ!私の意志は!?」

「「奈々は黙ってて」」

同時に言われ怯む。

私に関わることなんじゃないの…!?

「じゃあ、俺が先でいい?」

「あぁ」

話はどんどん進められていく。

当の私を放っといて…。

「今週の土日。俺が土曜日で大が日曜…」

「どっちが奈々の気を引けるか…」

「「勝負だ」」

この2人は本当に話を聞かない…。

「はぁ…」

私は大きなため息を吐いた。