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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 危険な猛獣(♂)拾いました。【*アンケート開始っ!*】 ( No.190 )
- 日時: 2013/04/20 17:58
- 名前: 珠紀 (ID: cXmcbA9E)
「はっはっ…」
彼女が目覚めて、家まで送ると全速力で山田との待ち合わせ場所へ走る。
まだ、待ってくれているだろうか?
もう祭りも終わった時刻だった。
「山田…っっ」
死ぬんしゃないかというくらい全速力で走る。
「はっ…はっはぁ…ついた…」
周りは真っ暗で祭りの片付けも終わっている状態だった。
チラッと待ち合わせ場所に人影が見える。
「山っっ」
走り寄ろうとした足が止まる。
近くには鈴木がいた。
2人は抱き締めあって…それから。
キスをしていた。
「ーーーーー…ははっ…」
クシャッと前髪を掴む。
「痛てぇ…っっ」
それからぐっと胸を掴む。
心がぽっかり開いた。
いつもみる君の夢。
『ごめんね』
そう言って、暗闇の中俺に背中を向けて歩き出す君。
向かう先は俺以外の男の元。
『行かないでっ!嫌だっっ渡したくない!ずっと俺の側に…』
そう叫ぼうとしても喉から声が出ない。
声のない叫びをあげて俺は泣き叫ぶ。
「はっ…はっ…はっ…」
過呼吸寸前になり、俺は2人に背中を向け走り出した。
「う…げほっはぁ…」
2人から離れたところで足を止めると、唐突に吐き気が襲った。
気持ち悪い…。
どーにかなりそうだ…。
誰か…
誰か。
誰が?
誰でもいい。
俺を助けて。
苦しくて、苦しくて気持ち悪い。
愛しくて、愛しすぎて…
辛いんだ…。
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