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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 危険な猛獣(♂)拾いました。【*アンケート開始っ!*】 ( No.216 )
- 日時: 2013/05/05 14:54
- 名前: 珠紀 (ID: slzqu/cu)
「ねぇ陽斗ぉ〜最近よく一人だよね〜山田さんはいいのぉ〜?暇なら私と付き合ってよぉ」
あれから陽斗は帰ってこなくて…
学校でも女遊びで陽斗は有名になった。
あの頃の陽斗はもういない…
…陽斗…
やっぱり私…ちゃんと陽斗と話したい。
「は、陽斗…」
「そーだね…じゃあ付き合っちゃおっか」
陽斗は私を無視して横を通りすぎる。
…あれ?
まるで私なんていないみたいに…
「やったぁ〜私と遊んでくれるの?」
「違うのぉ〜陽斗は私とぉ」
「うるさいな…どっちでもいいよ…」
「っじゃあ…っ私と遊んでよ!」
思わず叫んでしまった。
「…遊んでくれんの?」
「!」
しゃべってくれた…!
「…うん…!何して遊ぶ!?ゲーセン?ボウリング!?」
久しぶりに話せて胸が弾む。
「山田さんバカァ?」
「え?」
背後から陽斗にくっついていた女の子達が呆れ気味にため息をついた。
「陽斗と遊ぶっていったら、えっちなことに決まってんじゃん」
「…」
ぇ…
っっちいぃぃい!?
「はっっ陽斗のバカ!遊びでやるようなことじゃないでしょ!?」
「なんだ…遊んでくれないんだ…まぁ当然か」
陽斗はまた背を向けて歩き出す。
「奈々ちゃんには大がいるもんな」
胸が痛む。
これは私がまねいた…
私が傷ついてどうなるわけじゃない。
「待って………………遊ぶ」
ピタリと陽斗は動きを止めた。
「…遊んだら…私の話聞いてよ」
「へー…俺は話すことなんてないけど…」
近づかれ、頬に手を当てられた。
あの頃とは違う…優しさの微塵も伝わらない冷たい手だった…
「まぁ…いっか」
久しぶりに微笑まれた顔はまるで人形のようだった。
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